ぼちぼち観察記録

見た舞台の感想やオススメや自分語り。関西小劇場と推しさんとミュージカル。

『メンフィス』を見に行く。

ハッカドゥー!!!

メンフィス再演の幕が上がる。私のまだまだ短い観劇人生の中で、再演を心待ちにしていた作品の一つである。

新幹線が暇なので、思い出話をします。

 

 初演の製作が発表されたのは2014年6月。舞台『オーシャンズ11』を見て、推し推し始めた矢先だ。

元々組!からの10年来のにわかファンではあったのだけど、彼の出る舞台にあまり興味がわかず(海外作品を敬遠していた)ずっと見ずにいたのだが、オーシャンズは何といっても局長と副長の共演。これは見るっきゃないなと軽い気持ちでいたら、踊る姿を見た瞬間マジで燃える太陽の矢が胸に飛び込んだ。(マリウス、君の気持ちがよくわかった。)

推し舞台はそのほとんどがDVD化されていない。今まで逃した魚があまりにも大きかったことに気付いた私は、食わず嫌いはやめて今後彼の出る作品は全て見ようと決めた。そんな頃に発表された『メンフィス』(次作品はLost Memory Theaterだったけど。)ブラックミュージックを愛する白人のラジオDJが、黒人の歌姫と恋に落ちる話。

 

いやもう、ぜんっっっぜん興味がなかったんですわ。申し訳ないくらいに。

 

 大阪公演がある・原作を知ってる2.5作品・日本が舞台の時代劇(できればバリバリの殺陣!)・キャストの半分を知っている、が当時の私の見る作品を選ぶ基準で、どれにも当てはまらなかったんですよメンフィス。オーシャンズは例外で。

幸い別のイベント予定が公演期間と被っていたので、とりあえず一公演を取った。DVDにならないならもう一回見とくか?とあまり乗り気でないままその前日のチケットも増やす。内容には興味が湧かないしキャストも推しさん以外はジェロさんしかわからない。評判を聞いても、私はこれでいいのか??という疑問がずっと心の底にへばりついていた。のだが。

終演後、「ヒューイ…可愛い…可愛い…ほんま可愛い…」と繰り返すだけのポンコツと化し、一緒に見てくれた友人は「おもしろいから、何回可愛いっていうかをカウントする野鳥の会やってた」らしい。ごめんな…。ちなみに彼女は花髑髏感想にも出てきた早乙女太一さん推しの友人で、「推し推し、共演しないかなぁ…新感線で…」という話はこの時にしていた。可愛い発言カウントをされながら。

 休憩中に二階後方に空席を見つけては「こんなに素晴らしい推しを全世界に見てもらえてないなんて…!!」とありがちな絶望をしたりしていたのだけど、ホテルに帰ってからいやいやこれはあと一回では足りない、っていうか何回でも見たい!!空席は自分で埋めればいい!!とその場で博多千秋楽のチケットを取った。東京滞在は仕事の関係上延ばせなかったので。

 

メンフィスを見て、人生で初めてブロードウェイに行きたいと思った。洋楽にも興味をもったことがなかったのに、英語の曲を聞くようになった。原曲の歌詞を調べてみて、訳詞という仕事の素晴らしさを知った。翻訳ミュージカルのおもしろさを知った。

人種差別というものに、学生ぶりに触れた。それらについてめちゃくちゃ考えた。身近な差別問題にも敏感になって、ちょっとしんどくなった時期もあった。

アンサンブルさんたちの名前や顔を覚えた。他のミュージカルのフライヤーに知ってる名前を見つけるのが楽しくなった。敬遠していた海外ミュージカルを見るようになった。あれだけ推しさんが原点としているRENTだって、きっとメンフィスに出会わなければ見なかった。

 

キャスト、音楽、衣装、セット。メンフィスの何もかもが好きで、再演がもしあるなら全てそのままでと願っていたのだけど、さすがにそううまくはいかない。それでも、メイン二人を始め続投キャストもいて、しかも演出:山本耕史!!!推しさんを更に大好きになった作品の再演の演出が推しさん!嬉しい!

彼の演出はまだ見たことがないけれど、前の『髑髏城の七人』で360度回転する客席、という機構に興味津々だった彼の作り出すものがどうなっているのか、単純に楽しみだ。

 

いつも感想ブログを書く時は、始めにどういった経緯でその作品を見たのかを毎回記録しているのだが、今回はさすがに長くなりそうだったのでこうして先に一つ記事を作ってみた。こんなに思い入れのある作品の再演は初めてなので、少しこわいところもある。もしかしたら、初演が好きすぎて今回の観劇後の私はしょんぼりしているのかもしれない。それも含めて、『再演』だ。

 

初日の開演まであと、3時間半。

 


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初演で買ったメンフィストートバッグ、それ以来わたしの観劇バッグになっているのだけどそろそろくたびれてしまったので、今回もあったらいいなぁ。

劇団壱劇屋 『五彩の神楽 戰御史~Ikusaonsi~』

五彩の神楽、ノンバーバルという特性上早く感想書かないとこの思いが霧散する!みたいな焦りが強いのか、見てすぐにブログ書きたくなります。9月はちょっと遅くなっちゃったけど。そして今回長めです。

 

『憫笑姫』感想

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『賊義賊』感想

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『心踏音』感想

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そんなこんなで今月も見てきました。
満を持して登場の壱劇屋座長・大熊さん。そして自分の周りにもファンが多く、始まる前からみんながそわそわしてた赤星さん。わたしは初演TRUMP(DVD)と赤坂3作品(配信)を見たのと、昨年の東京物語を見に行ったので生で見るのはまだ2回目?ですね。赤星さんが殺陣されるところが見たかったので嬉しいキャスティング。

今回ちょっと自分的に面白いことになったので、感想の方向性が他と違うかも。

 

『戰御史~Ikusaonsi~』

これは“戰”の物語

 

ある夜男は嵐に襲われる
駆け込んだ屋敷で男は男に出会う

 

床には不規則に並べられた数多の刀
微笑みながら男は男を見つめる

 

男はその光景に見覚えがあった
男は語り始める
男の物語を

 

これは“戰場”の物語
この記憶の主は、果たして


  

劇団壱劇屋 番外公演「五彩の神楽」特設サイト

 最初にあらすじを見た時に「おっ何だ何だ剣豪将軍足利義輝か?」って思ったけど特にそんなことはなかった(最終決戦はちょっとそれっぽいところもあった)。 ピンと来ない人は足利義輝の最期をググってみよう、後世の創作だと言われようとテンション上がるもんは上がるし好き。

閑話休題

ノンバーバルシリーズ、「ここはこういう意味かな」「この二人はこういう関係かな」という疑問をぽんぽん頭の上に浮かべたまま見ていて、話が進むにつれて違うなこうだな、と修正していくので最終的に台本と大きなズレはなかったんです。この三ヶ月(と独鬼)は。細かいキャラの行動原理が想像と違ったのはちょこちょこあったけど。

でも今回おもしろいくらい大外れで、いっそ外れすぎて自分の中で物語が一本出来上がったくらいの勢い。台本は存在するけどもあくまでノンバーバルだから、お客さんが思ったこと感じたことが正解なので、それで構わないんですけどね。

なのでここからしばらくは感想じゃなくて、見ながら考えてたことを書き残しておきます。お前の妄想どうでもええねんって方は適当に飛ばしてね。
台本読む前に考えてたので役名でなくキャスト名です。あと他作品名がちょこちょこ出る。

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あらすじの最後の「この記憶の主は、果たして」がずっと気になっていたので、『人』の記憶じゃないかもしれない、『屋敷』の記憶か『武器』の記憶。どっちかというと後者と仮定。ろうそくの記憶かな?とも思った。

列を組む敗戦兵がどんどん減っていくほどの激しい戦いなのに平然と歩く大熊さん。いや平然というには動きが奇妙で、「これただの人じゃないな?そもそも人間ですらないかもしれない」と思った。色んな武器の記憶を、戦いの記録を埋め込んだアンドロイドのような…戦う度に強くなっていくみたいな…時代背景(いつだよ)に合わないか。じゃああらゆる戦いを飲み込んだ化物。継ぎ接ぎ。鵺か。

最初に考えちゃったもんだからその印象が抜けなかったので、とりあえず機械じゃないにしてもアンドロイド的な、人工的な何かをされてるモノとする。撃たれてもなんか生き返ってるし、不死?(それは赤星さん(と山浦さん…)のイメージだけど。)殺される度に人格がリセットされる系アンドロイド。なので大熊さんには過去の記憶がなくて(このへんEqualを引きずっている)自分が誰だかわからなくなる。武器を持つと思い出す。あくまで武器の記憶なので、自分の味方も殺していくし自分の知らないことも多い。混乱と精神的な攻撃。

動きがおかしいので、段々バグが生じてきて暴走するようになったから処分されそうになってるとか?友達っぽい黄色い人(伊藤さん)が管理してる(博士的なやつ?)。隊列のシーンは本当は全部違う状況だけど伊藤さんがわざと(リセットされた)大熊さんに合わせてて、同じシーンの繰り返しに見えてる。毎回処分に失敗してはやり直してる。黒幕かな。

赤星さんは伊藤さんに見えてないなら幽霊か幻覚だよなぁ。最初に殺した人の人格(記憶)が表に出てきちゃってる?もしくは大熊さんはもとは赤星さんだったのに色々混ざっていくうちに変わってしまったとかで、元の人格で身体を取り戻そうとしてる。こっちかな。

今まで自分(大熊さん)が倒してきた敵の武器をわざと持たせてフラッシュバックさせることで、大熊さんの人格はほとんど崩壊しかけてたのに、自分の知らないところでおかしな行動をしていた伊藤さんに気付いてしまう。それから繰り返す度に伊藤さんを気にするようになる。

繰り返しの隊列シーンが赤星さんになった。一番最初の記憶?かと思ったら屋敷に入って大熊さん出てきたわ違うわ。見た目ひっくり返ってるから身体取り戻せた?おめでとう?(この辺の考察が雑、というか段々考えるのやめかけてるのがよくわかる)どっちがどっちかが段々わからなくなってきてますますEqual。

自分VS自分やべー最高なんだこれ!(考えるのをやめた)このへん剣豪将軍感あるけど思ったより物理VS物理!!

最終的に伊藤さんの武器を触っちゃってそっちの考えが全部読めて、自分の正体を知って絶望する。取り囲まれてしまって逃げられない。自殺しようと頭を撃つが勿論死なない。混乱する意識の中で赤星さんに語りかけられる。「二人なら倒せる」プリキュアか!?(そういえば公式もそんな感じのこと言ってたな)(※これツイ見直したら大熊さんと伊藤さんのことだったから違った)

入れ替わりながらの戦い、今までの武器の持ち主を憑依させてる感じ。スタンドっぽいな?鵺でもアンドロイドでもなくスタンド使いが一番しっくりくるなこれ??そっかースタンドならしょうがない!(何が)

黒幕伊藤さんを倒して、めでたしめでたし…かと思えばまた繰り返し。伊藤さんがいない。これで未来が変わる(でもタイムパラドックス系ではないよなぁ)と思ったら同じ屋敷へ。そこにいるのは…。

これ最終的な黒幕、屋敷じゃないか?引き寄せられる魔窟みたいな。過去の武器が出てくるのも、元の人格が現れるのも考えてみればおかしいし。双亡亭か、牙狼っぽいところもある。作演は竹村さんだけど、大熊さんメインだと世にも奇妙なエンターテイメントになるんだなぁ。

 

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と、まぁこんなこと考えてたわけですが。合ってるところもあるんだけど方向性が盛大に違う。
・大熊さんの人間離れしたマイム
・赤星さんの過去の役のイメージ
に引っ張られまくったらこうなった!って感じですね。何やねんアンドロイドって。博士って。シンプルに二重人格やないか。
あと何度も伊藤さんが打ってたのが麻酔銃だと気付かなかったのも原因かな…。死なない+変な動き=人じゃない!って結論づいてそれが最後まで抜けなかった。おかげでスペクタクルな近未来作品になった。

こうやって自分の中でほぼストーリーが出来上がって見てたので、疑問だらけで終わったわけではなかったのは良かったです。これもノンバーバルの楽しみ方だなー。

でも今回の台本、そこまで「答え合わせ」感はないんですよね。結局何故あの屋敷に武器があったのかろうそく男が現れたのか(全部幻覚かもしれない)。なぜ武器を持つと意識が飛ぶのか。そもそもどうして表助は二重人格(しかもろうそく男めちゃめちゃ強い)なのか。そんな表助を飼い慣らしていた後助の目的は。っていうかあの軍、何。全部わからんまま。わたしが読み解けてないだけだったらすいません。

でも今回は殺陣重視!!!ってのはわかったし、五ヶ月もあるのだからこういう回があってもいいんだなって思いました。

 

ここから普通に感想です。

 

赤星さんかっるいな…体重がない。セットに飛び乗る動きが身軽すぎて、大熊さんと違う意味でこの人人間か??って思ってた。役名がろうそく男って尚更人外感。美女と野獣かな(あれは燭台)

そして山浦さんや坂口さんや今回の大熊さんとの、誰とも顔や体格が似ているわけではないのにこうやって同一人物を演れるというか、混ざるのがうまいってこの人は一体何なんだ。親和性が高い?でも赤星さん個人の印象はめっちゃ強い。どういうこっちゃ。
笑いながら人をさくさく殺していく感じ、全オタクが推しにやってほしい戦闘狂だ!ずるい!!みたいなアホな感想を抱いた。猩獣の配信だとわからなかった(うちのPCの問題)ので生で見れてよかったな…。自分VS自分のところ、ああいう手練同士の殺し合いだーいすき♥なので二人とも大口開けて笑いながら戦ってるの最高に最高すぎてニヤニヤしながら息止まってた。めっちゃ不審者。

何月かの感想でも書いたけどわたしは御歌頭さんのファンなので推しを描いてもらえるのうらやましいな!?ってずっと思っているのだけど、今月もめちゃくちゃかっこよかったですね…。

 

そういえば赤星さんの殺陣もだけど、大熊さんのマイムも生で見るの初めてだったんですよ。独鬼は殺陣だし新しい~には出てなかったので。Twitter感想で「前説おじさんがあんなに動けるとは」っての見かけたけどわたしもそれに近いものがあった。DVDとかでは見てるけど。首締められるマイムとかさすがに人生で初めて見たわ…。

入れ替わり殺陣、やっぱり席位置で見え方が変わると思うんですけど、わたしの席からは壇上から飛び降りてきた赤星さんが寸分の狂いもなく下にいた大熊さんの位置に立って(るように見えて)、布もないし瞬きもしなかったのに人が入れ替わる瞬間を見てしまった…!!って感動してた。その少し前のろうそく男が狂人に変わるところもキレイに入れ替わっててすごかった。
見てて一番「キャーー!!」ってなったのは、女頭領を憑依(?)させたろうそく男の一斉掃射。構図が完璧すぎ。ぴょんぴょん跳ねるのも姿勢の低い回転も好きだなー。

 

っていうかあの殺陣考える方もすごいし実現させてしまうのもすごい。竹村さんがお二人の技量をわかっていてどれだけ尊敬し信頼しているのかがわかる。
そんな竹村さんは今回メインでの出番が少なめでしたね?作演やってるんだからこれくらいが普通だろうに、ようやく減った笑 その分来月大暴れなんでしょうね楽しみ~!顔を剥がれる『顔無』というところは気付けなかったのだけど、人の良さそうな男、に微笑ましくなったし、男一人抱えてあの動きはやはりすごい。

 

出ずっぱりで色んな表情が意味ありげだった後助の伊藤さん。何気に色んな所で見るけど上手いなぁ…。怪しさ満載だったけど小物感はなくて。
見た目からしてずるいのは満腹さん。いやーずるい。斧が小さく見える。それでいて優しそう。表助が入ってない状態の大男ってどういう人物だったのか気になる。ロブカールトン好きなんですよね~前回公演に行けなかったので次は行く。
サリngさんは初見。お名前はかねがね。もうかっこよすぎてファッションも髪型も真似したい!とりあえず髪切りにいこう!っていう謎の決意をした。女だけの武装集団の雑賀衆っぷりがすごくてやっぱりこの舞台戦国なのでは?って思ったり。撃たれたい。
狂人、動きもメイクもすごいからしばらく誰かわかってなくて「まだゲストいたっけ…」って考えてた。河原さんだった。狂人VSろうそく男の殺陣のスピード速すぎて息が詰まる。

 

セットがあんなに動くと思ってなくてびっくり。アクションモブメインの殺陣があってテンションあがりました。こんなにめちゃめちゃ動ける人しか出てない作品を見れている贅沢さやばい。熱量にぶん殴られ続けた65分だった。

 

残すは来月ですね!開演前に流れる予告PVに力が入りまくっていた。安達さんや新団員高安さん(入団おめでとうございます!)も出られるし、総力戦!!って感じですね。今までの全部見てるとわかるらしい仕掛けが楽しみ。そんな中に参戦する田中亨君、あまりにも期待度が高い。楽しみ過ぎるわ。

ここまで全て一回(見る回も席もほぼ一緒)で来たのは、台本読んだ後に見ると確実に見方が変わるけど二回見れない月があるから不公平だな、と勝手に考えてのことだったのですが、ラストはさすがにな…と千穐楽も行くことにしました。

五ヶ月の集大成、そして(十周年チラシが楽しそうな)壱劇屋十年分の力、存分に見せてください!

 

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何回見てもこの赤星さんかっこよすぎる。

 

藤原在吉役目当てで刀ステ小田原の配信を見た感想。

刀ステ小田原がとてもよかったので、溜まってる観劇感想をすっ飛ばして小田原の感想を書きます。

 

とうらぶは未プレイ(アニメちょっと見たり、好きな友人たちの話はよく聞くのでざっくりとキャラは知ってる)、戦国と幕末が好きな日本史おたく。
推してる劇団は劇団Patch、刀ステは初演のライビュで見て、「やっぱり末満さんの脚本演出とても好きだなぁ」と実感した舞台おたくです。
そのくらいのふんわりした知識で見た感想ですのでご了承下さい。藤原在吉の話ばっかです。

 

時は一週間だけ遡る。

 もうチケット販売終わってるけど!!??っていうかもう来週では!!?!

と、思わず口に出た。竹下くんはここ二回分の本公演に出演していない(日替わりや声の出演はしている)ので、竹下くんの演技を生で見るチャンスだったのだがチケット戦争にも参加できなかった。当日券を狙いにダメ元で小田原に行く手も勿論あったのだけど、私を含めて彼のファンは劇団Patchの本拠地である大阪や近畿在住の人が多いんですよね…。日本列島、もうちょっと縦に縮んでほしい。

見られないのか…!とがっくり来たのだけど、配信がある!さすがは人気コンテンツ!(一般的な舞台は配信やライビュはおろかDVDも出ないぞ!)

DMMに初めて登録し(これを機にとうらぶ始めるべきだろうか…)、雨雲レーダーを気にしながらいそいそと配信を待った。っていうか何であんなにピンポイントで小田原周辺に雨雲があったんだ…。

 

舞台『刀剣乱舞』外伝 此の夜らの小田原

ざいきっちゃん、もとい藤原在吉、めっちゃええキャラやん…!

人の地雷をじゃんじゃん踏むキャラをやらせたら何故かピカイチの竹下くん(参考例:SPECTER)、自分の言いたいことを捲し立てる刀バカだけどどこか憎めず、山姥切を見つめる真っ直ぐな眼差しとハキハキした物言いで、あぁ良い子なんだなぁってことが伝わってきて良かった。

相変わらず和服が似合うし、刀の所作がスムーズ。今回は弱々しい動きをしていたけど、殺陣もできるし空手の達人なんですよ。あと稽古期間も短かっただろうに、長台詞がすごかったね…。あれをよどみなく言えるかで在吉というキャラの説得力が全然違うと思った。

まんばちゃんに手を取られて納刀をするところ、カメラワークにもこだわりを感じた。あれとても好き。

刀ステ脚本演出の末満さんは、今年の4月に劇団Patchの総合演出を離れられたところで。そんな末満さんの作品に今後最初に関わるメンバーって、刀ステにずっと出ている納谷くんを一旦除くと松井くんor中山くんかなぁと漠然と思っていたところがあるんだけど、これで竹下くんになったんですよね…。
Patch旗揚げ作品(OLIVERBOYS)での主演や、ピースピットへの客演(れみぜやん)を思って胸が熱い。竹下くん、末満さんに信頼されている。

正直あんなに出番や台詞があると思ってなくて、Twitterとかで「在吉良かった」って言われているのがめちゃくちゃ嬉しいのだけど、だからこそ先に発表してほしかった。見に行きたかったなぁと思ってしまった。

アンサンブルでも、スタッフ(音楽担当の方が好きで行く舞台あるし)でも、誰にでもファンはいるのだからチケット発売後の追加発表はなくなってほしいなぁ。
でも演目と主演だけ出てキャスト全員未発表の段階で行われる先行販売が有難いこともあるから、その時々かもしれない。

でもやっぱり今回は生で見たかったよ!

 

在吉以外の話。

同じく後から発表の、北条氏直役の早川さん。グランギニョルのアンサンブルで大活躍だった方ですね。氏直は正直小田原征伐後も生き延びた割に(といっても早死だけど)影が薄いというかあまり評価されていないので、ただ父に従っていたわけじゃないんだよとこうして描写されるのは嬉しい。舞など適当にやれば、とどこか諦めかけていた氏直が、思い悩み取り込まれそうになりながらも、最後に自分で決断したのはとても熱い。しかし歴史は変わらないので、小田原城はあのあと…と思うと悲しい。素敵な当主でした。

長尾顕長役の合田さん、個人的にはオーブルーで格さん。竹下くんの出演と同じくらいびっくりした。いつになってもかっこいいなぁ…後半山姥の面で顔が隠れてしまうの惜しい。顕長についてはあまり知らなかったのだけど甲斐姫の叔父さんなのかな?この人も小田原征伐後生き延びる側なんだなぁ…。

小夜は、納谷くんの地声に慣れすぎてて「声たかっ!!」ってびっくりした。そういえば小夜の声はこうだった。ラストが不穏でびっくりしたけどこれのあとが義伝?相変わらず姿勢が低くて殺陣が鋭いし、表情(特に目)がいつもの納谷くんと全然違って、知らない人を見ている気分になったからやっぱりすごいなぁ彼。

雨の中戦うまんばちゃんも長谷部もあまりに美しくて、この雨はキャストもスタッフさんも客席もかなり大変だっただろうけども、たった一夜の公演がこの雨でこれが映像に残るのだと思うと感慨深いものがある。最後には雨が上がっていたのも…。
今日小田原に居た方々が体調を崩されませんように。

 

ところで今回の新キャストの皆様、序盤の顔見せのあと出てこなくてすっかり忘れ気味だったので、あの登場の仕方がヒーローショー過ぎて爆笑してしまった。あれ、戦隊のファイナルライブステージの途中で助けに来る次戦隊メンバーのやつだ!みんなで中央のラスボスにかかっていって弾き飛ばされて「こいつ強い…!」ってなるとことかヒーローショーだ!!!ってテンションアホほど上がった。どうも特ヲタです。

 

次の刀ステライビュどうしようかな、と思っていたのですがまんまと本編も気になってしまったので、申込みしようと思います。ちょうど申込期間とか商売うまいなぁ!笑

 

 

ところでここまで読んで頂き、納谷くんと竹下くんの所属する劇団Patchって他に誰がいるの?と気になった方は公式ホームページ、各Twitterやブログ、そして

yhforestmk.hateblo.jpこちらなど参考にして頂けましたら幸いです。

次回の本公演はまだ未定ですが、3/23.24に大阪市中央公会堂で『大阪ドンキホーテ』(仮題)という舞台があります。

ざいきっちゃん良かったな、小夜以外の納谷くん見てみたいな、って思った方は是非ホームでの彼らも見てくださいね。

劇団壱劇屋 『五彩の神楽 心踏音~Shintouon~』

先月分の感想を一昨日書いたばかりですが今月分は早めで!先月はジャー忍開幕とかレミゼとか色々あったからな…秋が怒涛のように過ぎていく。

 

『憫笑姫』感想

yhforestmk.hateblo.jp

『賊義賊』感想

yhforestmk.hateblo.jp統一感もたせようと同じ写真にしたけど逆にわかりづらかったなこれ。

 

『心踏音~Shintouon~』

これは“男”の物語

生まれたときから
男の世界に光はなかった

 

耳は目になり
少し世界が明るくなった

 

生まれたときから
女の世界に音はなかった

 

足音は声になり
少し世界が輝いていった

 

二人は出会う
世界は眩しく色付いていく

 

闇は音もなく近づいてくる

 

これは“男女”の物語
光を奪われた男は復讐の修羅となる


 

劇団壱劇屋 番外公演「五彩の神楽」特設サイト

 改めて見るとこのあらすじ、ちょっと勘違いしてしまう。もしくは脚本が変わったのかな?女(フミ)に『音』がないって、盲人との対比で耳が聞こえないのかとしばらく思ってた。首に手を添えるシーンで『喋れない』ことを表現してたけど、精神的なものかと思ったら台本には「首に古傷」とあって、それは全然わからんかったなぁ。でも喋れないことが伝わってたならいいんだな。聞こえてることは見てたらわかるし。

 

セットがど真ん中にあったからか、今回メインが二人とも男性だったからか、板の上から感じる圧が半端なかった。でもフミとの心の触れ合いはとても穏やかに可愛く描かれていて、緩急の差がジェットコースター。ハラハラした。

でも、セットがそこにあることで『死角』が多い。色んなものが『見えない』。戦っている相手さえも。これはあとで改めて。
効果的に使われている照明もそうだった。フミが死ぬシーン、盲人視点の一回目だと舞台下手半分が暗い。目を凝らせば見えるけどそうではなくて、舞台における照明当たってないとこって『見えていない』ってことだし見なくていい(というと語弊あるかもけど)。実際わたしはそっち見てなかったから、フミがいきなり倒れてるように感じて「えっ何!?重要なとこ見逃した!?どしたの病気とか!?!」って混乱したけどこの反応大正解だと思う…笑

フミの助けに気付かない、もしくは誤ってフミを斬ってしまうっていう最悪の展開を予想していたらそのどちらでもなくて、フミと岳人と笑人それぞれの優しさと決意がやるせない。その分、鈴人に全部の恨みをぶつけられるのは有り難いな…完全に元凶。お前な!何やっとんねん!

 

坂口さんも竹村さんも他のモブとあまり変わらない(とはいえロングコート最高やん)黒の衣装で、お二人の顔もわかるし体格でも見分けつくとはいえたまにモブに埋もれてて、特に竹村さんは結構見失ったんだけどそれすらフラグか…。
斬られても立ち上がる坂口さんの不気味さにゾッとした数分後に、刺されているのが竹村さんに変わる衝撃よ…。体格近いけど明らかに髪型が違うから、「あれ!?」って一発で気付けるのが良い。
鈴を鳴らしながらも本気で殺そうとしてなかったのに、最後だけめっちゃ音と声で盲人の耳を撹乱してまで殺しにかかってるのなんで!?って思ってたので、繰り返しですっきりしたし泣いた。槍を床にドンドン打ち付けながら「声出せ!!」って感じで指示出してるの、鬼気迫ってて明らかに異質だった。

一回目(盲人視点)で笑人が死んでたのは、いなくなったから死んだと盲人が解釈したか、笑人が岳人の役目を託されたことによって自らの存在を殺したようなものなのかな…と思ったら台本に答えあったんですけどね。前者だった。

先月はどんどん増えていく回想で、今回は完全に視点の変わる繰り返し。た、たけむらさーーーん!!すげぇ!!って何度も脳内で叫んだ。繰り返しスパンが早いから、まだ細かいとこを覚えてるうちに種明かししてくれるのありがたい。笑人が鈴が鳴る前に周りの民衆を避難させようと走り回ってるのに泣ける。本当に優しい。

盲人はあれだけ耳に神経を研ぎすませているなら、指示を出す笑人の声で気付きそうなものだけど、それすら気付けないほどに狂気に染まっているなら。最後に手を伸ばして顔を触ってたから、そこでようやく笑人だとわかったのか。ところで竹村さんずっと死んでるけど、12月の自分メイン回は生きててくれますかね?来月も大熊さんいるから大丈夫かな。

 

坂口さん、わたしの知っているビジュアルそのままだから、最初に出てきて剣を振った瞬間びっくりしたし怖かった。でもどこかコミカルで、盲人とフミのやり取りを見つめる顔が優しいのなんの…おとうさん…親子なのすぐわかったよ…。迫力ある身のこなしとご本人の優しい顔が苦痛に歪むそのギャップ、とても好き。

吉田さん雰囲気抜群すぎる。あの姿勢も歩き方も殺陣も大変そうだよ…どこに骨入ってるんだ関節どうなってんだ!?って動き。西分さんもおっしゃってたけどヌルヌル動く。普段フラフラしていて、殺陣に入るとヌルヌル動いて、人を斬る時は鋭い。緩急自在ですごいな…。

盲目の剣士・タップダンスとくると座頭市のラストシーンを思い出すんですけども、フミの今中さんのタップはああいった激しいものではなく、手拍子のようで笑い声のようで、会話だった。軽やかで可愛い音。それなのにあんなに誰にも届かない悲しい地団駄ってないよ…。後半ずっと悲しい顔をして叫んでいたので、エピローグ幸せそうでよかった。タップちょっとだけやらせてもらったことあるんだけどめっちゃむずいよね。

エピローグもだけど、カテコの最後で幸せそうに並んで歩く親子と、それに手を振る盲人があまりに幸せすぎて一番泣いた。

 


今回ノンバーバルなのに更に制約(見えない・喋れない)が加わってたのでいつも以上にごちゃごちゃ考えながら見てたし、終わった後の考察も捗るタイプ。好き。

次回は発表された時から楽しみにしてた赤星さん、満を持しての登場大熊さんにゲストもいっぱい。毎月同じことしか言えてないけど、楽しみだなーー!

 

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劇団壱劇屋 『五彩の神楽 賊義賊~Zokugizoku~』

もう明日次のやつ見るやん!ということで今更ですが先月分の感想を。見た後にババっとtwitterで呟いたまとめです。

ちなみに前回の『憫笑姫』の感想はこちら

yhforestmk.hateblo.jp

今回もさくっといきます。ちょっと忘れてるのもある。

 

『賊義賊~Zokugizoku~』

これは“賊”の物語

その賊は人を殺めず
その賊は悪から奪い
その賊は民衆に与える

 

かの賊は人を殺め
かの賊は悪を滅し
かの賊は闇に暗躍する

 

その賊はかの賊を付け狙い
かの賊はその賊を討ち狙う

 

これは“義賊”の物語
最強の女賊
民衆の前に推参

 

 劇団壱劇屋 番外公演「五彩の神楽」特設サイト

あまりにどんぴしゃ好みの作品だった…あんなに泣くポイント多いだなんて聞いてない…!最近19世紀のフランスとかヴァンプの社交界に身を置いてたから、久々の和モノ作品サイコーー!!とも思った。やっぱわたしはトンデモ時代劇が好きだ~!

義賊っていうから鼠小僧かなと思ってたらだいたい合ってた。この企画、こんくらいのわかりやすさが良い。台本買ったら結構しっかり役名がついてたんですが、竹村さんの『断頭の男』つらすぎでしょう…なので感想では師匠でいきます…。

 

主演の『紅』役の中村るみさん、この企画に毎月出てらっしゃるので先月も見たし来月も見るけど、メインの役として見るのはBuildingのオンタマジャクシ以来だった。やっぱり笑顔がめっちゃ素敵!ギアに一度行ってみたい。よく動く表情、軽やかな身のこなし、クルクルと舞う武器、とまるでアニメキャラのよう。

多分、観てる人みんな心の中で「とっつぁん!!!!」って叫んだと思う。わたし10回くらい叫んだ。そんな『土門』が紅のことを信じてくれていたのめっちゃアツかった…!助けてくれるタイミングが最高すぎる。土門関連はでかい十手とか十手六刀流とか、わかりやすい笑いもあって楽しかった。

『賊義賊』というタイトル、義賊は主人公でいいとして頭の賊は誰なんだろう敵かな、と思っていけど、『賊』が紅、『義』が土門、『賊』が黑とわかった瞬間膝を打った。そういうことか!

今回の敵さんは普通にめっちゃ怖かった。威圧感、時代劇にそぐわない迷彩柄の衣装や派手なメイク、人間離れした身体能力…全部怖い。なので倒した時シンプルにスカッとした。そういう悪役も大事よね。

先月のもだったけど、竹村さんなんであんなに師匠ポジションが似合うんだろう…ここ回想だな~ってことはこの人死んでるな~とは思ってたけど、何度も繰り返される度にシーンが増えていくので「なるほど!!」って思ってた。最終的にめっちゃわかりやすかった。

二人目のターゲットの優しい男の人絶対裏あるだろ…惚れたらあかんで…って思ってたから「そっちかー!」って唸った。なんか上手に一人変な女の人いるなとは思ってたけどそっちかー!気付けなかったのにちょっと悔しい。

最後に刺されるところ、そこまで意識して最初の時の奥さんを見てなかったはずなのに「あっあの着物さっきの!」って思った。着物の模様が目につく感じだったのかな…?こっちは気付いたことにびっくりした。

『黑』を迎えにくる師匠で完全に涙腺決壊。ああいう、全部終わってこれからは幸せに暮らせ…そうなところで死ぬのに弱いのだけど、黑がやってきたことを思うと…そうか…そうなるよな…。あっちで師匠にしこたま怒られてくれ。そして二人で紅を見守っていてほしい。

『瓦版屋』、スクープ欲しさに紅に近付いたんだと(そして色々真実を知って味方になった)思いながら見てたんだけど、台本読んだら紅のファンで笑った。ただのミーハーかい!死ななくてよかったね!

 

最初と最後の絵師さんに安心感を覚えた。全員メインキャラが絵になるんですね。
これらの絵を描かれている御歌頭さん、戦国関連のお祭りやイベントでよくお見かけしていてポスカ買ったりしてたので、まさかこんなところで再会するとは。御歌頭さんに推しを描いてもらえるとか各主演推しの方々が普通にうらやましい。

 

次は女性主演が続いたところでの男性メイン、楽しみです!

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私のJOURNEYがなかなか終わらなかった話。(ジャー忍振り返りetc)

 『JOURNEY-浪花忍法帖-』全22公演、お疲れ様でした!!!
という、感想ではなく日記…というか作文?です。

 

いやー、長かった!単純に公演数も多いし、大阪公演から東京まで10日以上間が空いたので、あれっジャー忍まだ終わってないの?と感覚が狂いまくり。Patchの本公演、基本的に5日間くらいしかないからね…。木曜か水曜に始まって、週末越えて月曜には終わってる。
当初は大阪霧虹初日とそれぞれの楽(大阪東京ともに)しか取っておらず、大阪虹初日を見た後に「次見るの一週間後?」と気付いた瞬間もう次の予定が遠くて遠くて、我慢できずに霧虹一回ずつ増やしました。計8公演。全22公演だとを思うと全体の割合的には少なく感じますが、わたしが本公演に通い始めたSPECTER以来一番多い観劇数でした。同じ公演を見た数も今回で更新した。(今までオーシャンズ11の7回が最高だった)

 

こういうことを話していた矢先の東京公演発表。めちゃくちゃ嬉しかったです。
実際に東京が激戦だからって大阪に来た方を知っている。東京土日だけなら(仕事上)行けないからって平日に大阪来た方も知っている。アフターイベントが大阪だけなのが羨ましいという声も聞いた。そんな声を見かける度に、(せやでいつも東京公演しかなくて遠征してる地方民の気持ちはそれやで。でも結構近いやろ大阪、ええとこやからもっと気軽においで…)とか思ってた。おいでよ大阪bot
そして、TRUMPシリーズ絡みでなくても、人気のある客演さんが一人もいなくても、原作のある2.5次元舞台でなくても、大阪まで見に来る方がこんなにいるんだなと本当に嬉しくなった。最近のPatchメンバーの客演先があまりに多岐に渡っていて首をかしげることもあるのだけど、それらは全部繋がっている。大阪に繋がっている。ほんとに嬉しい。どんだけ嬉しい言うねん。

 

しかしながら、不安もめちゃくちゃあった。
出演メンバーは8人だけと発表され、脚本演出は私自身もぱっちもみんな初めましてな東京の劇団の方で、所属メンバーは3人減って、マネさんも異動して。なんか色んなことがあってとても長い半年だった。
そんな目まぐるしい中でもぱっちはあちこちの舞台に客演し、日本中を飛び回り、新しいファンを増やし。みんなほんっっとうに頑張ってるなぁと思ってた。

インディペ2ndであれほどの殺陣、できなくはないけどやっぱり狭そうだなって思ったし、アンサンブルなしで着替えも多く、よく8人でこの内容に踏み切ったな!?というのが最初に出た素直な感想だった。最終的にはぱっちらしくてよかったけども。

何かと舞台上での事故のニュースが多い中、最後まで8人で大きな怪我無く走り抜いてくれたことが本当によかったです。また東京公演やってね!

 

ところで。
前回の感想でこういうこと言ってたんですが

 

…最後の台詞って「帰ろか、浪花に!」的なやつじゃないですか。ニュアンスだけど。東京公演千穐楽は虹だと思ってたら霧だったので、松井恵比三が「(大阪に)帰ろか」っていうのを聞いてから自分は新幹線で大阪に帰るんだなぁと想像したらそれだけで何だか泣きそうになったし…

Patch stage vol.11『JOURNEY-浪花忍法帖-』霧&虹初日キャラ感想 - ぼちぼち観察記録

まさかこれがフラグになるとは。

 

ジャー忍大楽の10/22(日)、迫りくる台風を半ば無視する形での観劇だったのですが、わたし一応大阪民だけど住んでるのが結構端っこの方でして。まぁ終電が早いんですね。

大楽だから挨拶あるだろうし、本日のハッシュタグ(毎公演で合言葉的なものを決めていた)をちゃんと聞いて帰りたいし、カテコもできるだけ参加したい…とは思いつつもやはり時間切れ。ハッシュタグやインフォメーションのあったカテコが終わった瞬間に劇場を飛び出して駅までダッシュし、20時過ぎの新幹線には乗っていました。なので、大楽を見ていた中では一番早く浪花に着くはずだったのですが、 岐阜羽島-米原間のトンネル内停電により新幹線は完全に停止、新幹線内で一晩過ごしました。

大阪楽のハッシュタグは『#まってろよアズマ』で、じゃあ東京大楽は…!と期待していたら案の定『#ほなかえるで浪花に』だったので、ニコニコしながら帰ろうとしたのに帰られへんやんけ!

一番に飛び出たわたしがこのザマということは、浪花へ帰ろうとしたファン誰も帰れてないな?と気付いて笑いました。幸い体調も良くて電源と飲み物は確保していたため、ちまちまと余ったお土産を食べながら、同じく帰宅難民のフォロワーさん達とtwitterで盛り上がったり絵を描いたりして過ごしました。紙とペンがあればいくらでも時間潰せるとはよく言ったもんだ。色々不安要素もあったけど、結果的に楽しい時間を過ごせました付き合ってくださった方々に感謝。自宅にも大きな被害はありませんでした。

 

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新大阪に着いたのは朝の6時半頃。10時間以上かかっとるやん!
駅看板をこんなにしみじみと眺めたのは初めてだった…。貴重な体験だったけども、できれば二度とノーセンキュー!

 

そんなオチのついたわたしのJOURNEYでした。キャラごとの感想書きたいけどとりあえず途中だったお手紙をきちんと完成させてからだな…。今月あまりちゃんと感想を書けていない。

改めて、劇団Patchのメンバー、スタッフさんマネさん、各地から遠征した皆様、東京で初めてPatchを見たという方々、お会い出来たフォロワーさん達、みんな本当にほんっっとうにお疲れ様でした!!

 

Patch stage vol.11『JOURNEY-浪花忍法帖-』霧&虹初日キャラ感想

 

劇団Patch第二章、開幕!
ということで、霧ver虹ver、どちらも初日見てきました。もうどう考えても伸びしろがめちゃくちゃあるから東京大楽までにめちゃくちゃ進化するとは思うのだけど、今の段階でのざっくりした感想を投げときますね!いつも通りだけど概ねキャラの感想です。

しっかりネタバレしてますので、今後見に行く予定の方はご注意下さい。
どちらかしか見てない方が、これ読んで「えっそんなに違うのか見に行きたいな」って思うきっかけになれば嬉しい。

 

今回、「大阪公演が過去最多の16公演」「初の東京進出」「作演が末満さんではない」(これに関しては『観音クレイジーショー』が山崎彬さん作演だったので初めてではないけども)「出演は劇団員8人のみ」(ハブレンは10人+日替わり1人)等々色々と挑戦があるのですが、個人的に特にいいなぁと思ったのが「Patch初の役替わり公演」「出演者の半分が四期生」です。

まず「役替わり」。Patchに限らないけど、劇団って同じメンバーで色んな作品をやるじゃないですか。前回公演は相棒だったのに今回はライバルとか、親子役多くない?(これは主に中山と井上のことです)とかまたコンビかよ!とか(これはだいたい三好と星璃です)、そういうの大好きなんです私…。普段は明るいイメージなのに闇を抱えたキャラがめちゃくちゃ似合うとか…好き…(松井のことです)
それが2パターン見れるのめっちゃ楽しいですジャー忍。末満作演のTRUTH/REVERSEのように全員が替わるわけではない分、見た目は変わらないのに関係性の違いが顕著でおもしろい。

それに拍車をかけているのが「半分が四期生」というところ。

Patch四期、田中・納谷・尾形・藤戸。(公式サイト順)紹介記事でも書いてるし、少しでも四期生のTwitter等を追いかけたら明白なんですけど、彼らめちゃめちゃ仲良しなんですわ。年齢的には田中と藤戸で4学年違うんですけど、お互いに遠慮がないというか。同期って…いいよね…。

主役の恵比三が霧は松井(一期)で虹は納谷(四期)と替わることによって彼を取り巻くキャラ達の立ち位置も変わり、ラストシーンが霧は一期メインになるのに対して虹は一期VS四期の構図になるのがとても熱い!!

そんな感じで、こっから下長々とそういう話をしています。

・霧の松井恵比三を見て、いやーさすがこういう役似合うな陽松井(と勝手に呼んでいます)いいなーって思ってたんだけど、虹の松井弁才の闇の抱えっぷりがすごくて、いやーさすがこういう役似合うな闇松井(とやはり勝手に呼んでいます)最高だな…とも思った。目にハイライトがない…。声の出し方も全然違う。WJにおけるクールなライバルキャラって言われているのを見たけどほんまにそれ。シンプルにかっこいいんですよね。あと松井が真ん中にいると安心する。

・霧の納谷弁才、ちょっと後ろに控えてる感じが好きだな~真ん中より二番手で光るタイプなのかな?と思っていたけど、虹で真ん中に立つと華があって表情もコロコロ変わるしちょこまか動くし、主人公だ!ってすごく感じた。蹴りのキレが素晴らしくて、刀ステで見たことあるはずなのに改めてうわすごい…ってため息。納谷恵比三、禄郎に身長を弄られ(恵比三を見失ってキョロキョロするのは吉本新喜劇ネタです)、寿にベタベタ触られ、裏切った達磨に軽く見られ…と全体的におちょくられ気味なのが可愛い。

・恵比三と弁才って確かに命を狙う側狙われる側だけども、実際に本編で恵比三と対になるのって毘沙丸だったのでびっくりした。序盤の「毘沙丸様と同じ毒の効かない身体」で、おっ何だ何だ血縁か?とは思ってたけども。
ここが霧だと松井・星璃なので、白浪の駄衛門VS蓮士郎の高速殺陣とかハブレンの蓮太郎と定春の殴り合いを思い出すし、後ろで倒れてる布丁(父親だった…)も三好だからみんな一期生で、安心感がある。イツメン。
虹だと納谷・三好になるので、霧見たあとに「えっ全然想像がつかない…あの二人で兄弟…?」って思っていたら、虹は恵比三とその仲間たちVS毘沙丸って感じだった。シーンとして壇上にいるキャラは変わらないのに空気が全然違った。おもしろいなぁ…

・もうひとつの役替りの毘沙丸と布丁なんですけど、まず今現在三好が銀髪・星璃が金髪になってるのが好き過ぎる…。毘沙丸が敵なので今回はここ二人敵味方か~って思ってたので親子ってわかったときに「君らまた血縁かい!」って心でツッコミを入れた。またっていうほど親兄弟やってるわけじゃないんですけどね。ハブレンとかほとんど関係なかったんだけど、彼らは普段から兄弟を名乗っているから…。
霧は二人とも正統派というかいつもよく見るやつって感じだけど、虹の父星璃・息子三好はさすがに新鮮だった…!キャラそのものは替わってもあまり変わらないかな。星璃布丁、父親というか母親っぽい時がたまにあるけど。
ここ二人といえば出落ち感のすごい閻魔大王ですが、星璃閻魔がめっちゃ体育会系で笑った。強い。三好閻魔はああいう格好があまりに似合いすぎ。

・ハブレンでのダークホースは田中だったけど、今回は完全に禄郎の尾形ですね。第一声から心掴まれた。オイシイなあのポジション…尾形の演るキャラとしてはよく見るタイプの後輩キャラ(笛ステの森長とか磯ミュの小吉とか)なんだけども。
恵比三の脳内に居た時は「えっなになに黒幕なの?」と心配したし、死んだと思ったらまた出てきて色々と混乱したのだけど生きてただけかーい!いや良かったけどね生きてて!
霧の松井相手だと本当の先輩後輩という感じだけど、虹の納谷相手だと遊び心が満載でとても可愛い。あと虹の場合サイズ感がかわいい。調子に乗ったり拗ねる恵比三を引きずっていく禄郎、イベントでよく見る納谷と尾形そのもので笑った。

・藤戸の寿、くノ一だとは聞いてたけど想像の数倍可愛くてびっくり。勿論良い意味で。扇子さばきも所作もちゃんと女性っぽい。大角と夫婦漫才みたいになってるのめっちゃ好きなので安須真パートが始まるとワクワクしてしまう。霧よりも虹の方が恵比三にベタベタ触っている気がするし、霧だと弁才をかなり気に入ってそうなイメージがある。そうだね四期だね。
声の抑揚がしっかりしているので、後半でどんどんテンション上がってヒャッハーしていくの見てて楽しいです。

・大角、いつもの吉本といえばそうかも知れないんだけど、ああいうキャラってそうそうできるものではないからすごいよなぁって思う。バルトロメや陸奥での「無邪気な少年」から、ハブレンの宮春を挟んだことにより「無邪気でおもろいオッサン」(※大角は25歳らしいけど)ができるようになっているのが良い。寿との夫婦漫才楽しいです。弁才の影縛り(正しい術名失念)にかかった時のアレコレアドリブ、納谷弁才相手だと本当に力で押し切ってる感がある。松井弁才だとそうとも行かないので応援したくなる…。生き返って(?)よかったね…?

・田中亨がただの村の少年のわけがなかった。舞台の上での立ち方がまだ不安定な部分があるのか、達磨の何を考えているかわからない度が半端ない。禄郎刺した時めっちゃテンション上がりました。嘘というか術だったけど。いつかそういう純粋な悪役も見たいな…。安須真の中でも能力が高い~にはあまり説得力がなくてちょっと笑ってしまった。そういえば初日にブロマイド売り切れててびっくりしました。尾形共々この夏すごく頑張ってたようなのでこれからの君たちが楽しみだよ本当に…。

 

序盤の恵比三の台詞で、「いよいよ浪花が安須真に進出や」的なメタ台詞あるじゃないですか。細かい言い回し忘れたけど。最初聞いた時は笑ってたんですけど、二回目は「せやな…!」って感慨深くなった。
それで、最後の台詞って「帰ろか、浪花に!」的なやつじゃないですか。ニュアンスだけど。東京公演千穐楽は虹だと思ってたら霧だったので、松井恵比三が「(大阪に)帰ろか」っていうのを聞いてから自分は新幹線で大阪に帰るんだなぁと想像したらそれだけで何だか泣きそうになったし、その言葉通りいつか大阪凱旋公演をやってほしいなって思った。

そんな日が来るのを夢見て、これからも応援したいなぁと思えた素敵な公演でした。

 

まだまだ見に行くので、多分大阪楽とか東京楽のあとにまた似たような記事書いてると思います。
いつもならもう終わっている(いつも大体月曜が大楽)Patch stage、彼らの旅はもう少し続く。

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ブレすぎなのでまともな写真撮って差し替えます。