伊根に行ってきたよ①(出発~到着編)
突然ですが旅行記です!フォロワーたちには「何の舞台見に行くついでの旅行なのかと思ってたら、最後まで劇場の写真上がらなかったからびっくりした」と、家族には「天橋立にも劇場ってあるんやなぁって思ってた」などと言われまくったけど、本当にただの旅行でした。今月頭だったのでもう一ヶ月かぁ…。
同行した友人n氏が簡潔に読みやすい文章で書いてくれてるので先に紹介。
わたしのブログは当時の自分の気持ちを書き留めるところなので、旅行記ですら前置きが長いですご了承ください!。
そうだ、旅行へ行こう。
今年の大本命舞台、「ジョセフ・アンド・アメージング(以下略)」が無事全公演完走し、完全に抜け殻になっていた6月頭。というかジョセフ通いのツケで体調が地味に悪く、週末に家でぐったりしていた頃(ある程度歳を重ねてからの複ステ通い、お金より体力に難がある)、10年来の友人n氏から声がかかった。
「伊根に、ボーッとしに行かない?」
伊根。京都の北の方で、舟屋があるところ。わたしは大阪在住なので関西ローカル番組の旅特集などでもよく目にする地名だが、個人的には応援している関西の劇団「劇団Patch」の劇団員、吉本考志くんの地元というイメージが一番強い。ラジオやファンイベントでたかしくんはよく伊根の話をしていた。京都から遠くて、海が身近で、信号がなくて、魚が美味しい。
数年前から伊根に行きたいと言っていたn氏は、ここで茶をシバきたいらしい。他にもいくつかカフェがあるらしい。海を見ながら台湾茶、めっちゃおしゃれやん。
おはようございます。
— 台湾茶葉専門店 靑竈 chinzao (@chinzao1) 2022年7月24日
伊根は晴れ、靑竈開店です。
今日の営業は16:45までになります。
本日も美味しい台湾茶とお茶請けを用意して、ご来店をお待ちしています。 pic.twitter.com/B1zGJPaYNo
舞台のオタクをしていると、普通の旅行の予定が立たない。半年先まで土日が埋まるから。しかしこの頃、自主的な観劇お休み期間を設定していたため何と丸2ヶ月分チケットがない!
これは…今しかないなぁ…とやや乗り気になり、通話で詳しく話を聞く。1日1組限定の一棟貸しの宿が多く、n氏的には「一人でも行きたいけどだれか人がいれば…」ということだそう。そして海の近くでボーッとするだけ。そういう旅行、ええやん。ますます乗り気になっていたのだが。
伊根、京都駅から3時間かかる。
三半規管激弱の貧弱オタク、完全に日和る。うちから京都までも2時間かかるのに更に3時間……。前述のようにちょうど体調崩し期間だったのもあり、体力面での自信をなくす。観劇のためなら片道5時間も苦ではないというのに…(去年レミで松本までそれくらいかけて行った)
ちなみにn氏は東京在住なので、新幹線で京都まで2時間半かけて来るのである。大阪→京都間と東京→京都間でかかる時間があまり変わらないので、新幹線の偉大さを思い知る。お金かかるだけあるなぁ、うんうん。
というわけで、一度やんわりと断ったのであった。
しかし次の日、(伊根か……旅行か……いいなぁ……)と頭の片隅に伊根のことがずっと引っかかっていた。通話中に色々と調べる段階までは行ったので、海の画像やおいしそうな海鮮も頭にチラつく。
さらに次の日。仕事に疲れた帰り道、川沿いを歩いていた時に普段はあまり見ない川に目が行った。キラキラ光る水面、さらさらと流れる水音。それらをただただ数分間ボーッと眺めていてふと気付く。今のわたしに必要なの、『コレ』じゃない?
即座に有給取れる日を確認し、家族に承諾を取り(すんなり通った)、n氏に「やっぱ行きたい!!」と連絡を入れた。
一度決まってしまえば、旅行(※遠征)慣れしているオタクは話は早い。n氏から宿候補のリストがくる。本来ならレンタカーがオススメらしいが、今回は電車でなので路線情報を調べる。うきうきしながら本屋でガイドブックを探したが、最新でないうえに数ページしか情報がないので一旦保留!舞台の予定を組んでいる時とはまた違うワクワク感で、抜け殻だった心が少しずつ満たされていくのを感じる。
次に心配なのは天気だ。わたしは学生時代に各種式典やイベントを悉く雨にしてきた生粋の雨女である。おまけに7月頭なので思いっきり梅雨時期である。
「まぁボーッとする旅だし、3日間雨でもそれはそれでいいよね〜」
「宿で作業しようかな」
「原稿合宿じゃん(笑)」
「じゃあ推しくんに手紙書こう〜便箋持ってく」
とかなんとか言っていたら、旅行直前の6月28日、統計開始最速で梅雨が明けた。なんで!!?
雨ではなく熱中症の懸念で頭がいっぱいになる。何せ伊根にはコンビニがない。ドラッグストアも勿論ない。唯一のスーパーも最近閉店したという。何かがあっても、駆け込めるお店がない。
家族から借りたキャリーバッグの中身が熱中症対策グッズで埋まる。帽子や日傘、冷えピタ、塩飴、ひんやりシート、叩くと冷たくなるやつ、濡らすと冷たくなるタオルなどなどなど。なんか…既視感あるなこのラインナップ……
夏コミだわ。
荷造りしながらフォロワーと通話で「お店とかがほとんどないとこ行くんよ〜まぁ宿にWi-Fiあるんだけど」「それはあるんかい!」などと話していたが、今一番必要なのWi-Fiだよなぁ。
そんなわけで、夏コミサークル参加の心持ちで出かけたのであった。なんで?
一日目。
デイパック一つ背負ってきたn氏と京都駅で合流。一方、でかいキャリーバッグを転がしている私。どっちが遠方から来たのやら。
この時点で予約していたものは、行きの特急と向こうでの宿のみ。なんなら行きの特急もお互い当日朝にネットで予約したくらいには、ノープラン旅行である。
唯一決めていることは、「無理をしない」。
今回のおとも、おでかけ仕様のとかげ。オタクの旅といえばプラスチックの人間がお決まりだが、推しさんも推しくんもアクスタが出るようなタイプの人ではないのであった。
9時前くらいに特急はしだてに乗車。平日だからかお客さんはまばらでした。水分調達のために一度駅のホームに降りた以外はのんびりと過ごす。ずっと山の中だしね。途中大江山を通過し「ここでガチャ引いたら酒呑童子来るのかな…」とか言ってた。
宮津駅に到着し、ここから天橋立駅まで一駅だけ進行方向が変わり、ついに海が見えるという。ヒャッホウ!海だーー!!!とデジカメを取り出して写真を撮りまくり(しかしまともな写真はなかった)テンションが上がったまま11時頃天橋立駅に到着。ホームに停まっていた観光列車「丹後くろまつ号」や駅看板をスマホで撮ろうし……待って待ってスマホがない!!!
座席に忘れていました。し、終点でよかった………前途多難……。(※フラグ)
スマホ騒動で疲弊し駅でボケーっとしてたら、n氏が観光案内の窓口で色んな情報を仕入れてくる。RPGっぽいなぁ。結局天橋立を見に行くかどうかもまだ決めていない。でもまぁせっかくすぐ近くだし…でも暑い…と日和っていると、観光案内所の方からのおすすめ情報が。
とりあえず天橋立駅の観光案内所で全部尋ねたところによると、1.伊根まで乗ろうとしていた路線バスと、2.天橋立の観光船と、3.対岸にある傘松公園のケーブルカーと、4.伊根の遊覧船が2日間全部乗り放題のチケットがあるらしいぞ。おあつらえ向きじゃないか。
伊根という『夏』に行った日記(1日目) - そのひのことごと
いや、これでよくない?めっちゃよくない?
自分で色々調べられる時代になっても、観光案内所は頼るべき存在である。
というわけで、まず観光船に乗った。
空と海、青すぎん??
かもめが素材貼り付けたみたいな見事なポーズで撮れている…。
かもめが船と並走(?)していてホバリングしてるように見えた。餌(かっぱえびせん売ってた)をあげることができるそうです。今思えばやればよかったな……。
他に二、三組しかお客さんがいなかったこともあり、大の大人がデッキで大はしゃぎ。炎天下だというのに。(水分はめちゃくちゃこまめに取りました)
天橋立の真横を12分ほど航海。酔わないか心配したけどはしゃいでたら秒で着いた。
桟橋周辺にキャリーバッグを預ける場所がなく、そのままごろごろ引きずって歩く。いやーキャリー引きずりながら歩くの久々だなビッグサイト行く気分だなぁ、オタクってキャリーの扱い慣れてるからよかった〜って余裕で歩いていたけどのちのちちょっと後悔することになる。
桟橋の目の前にある元伊勢籠神社にサクッと参拝。天橋立、あちこちに「岩見重太郎」の名前があるので戦国オタクの自我が騒ぐ。歴オタ、国内旅行だとだいたいどこでもはしゃげるので楽しい。
ここでn氏のHPが尽きかけたため、ちょうど12時に開店したお茶屋さんで休憩。柚子茶めちゃおいしかった。
伊根へのバスの時間を先に確認し、傘松公園展望台へのケーブルカー乗り場へ。やっとロッカー見つけてキャリーを手放す。
すぐ隣にリフト乗り場があり、好きな方で山頂まで登れるらしい。かかる時間もあまり変わらないらしい。どういう違い?と首をひねっていると、n氏がケーブルカーへ向かっていく。
「ケーブルカーでいいよね」
「そうなん?」
「あなた高所恐怖症でしょ……」
そうでしたァ!!
リフト乗り場を見つめしばし固まっていたのだが、15分に1本のケーブルカーはついさっき出たばかり。次を待っていると伊根へのバス(1時間に1本)に乗り遅れる。今回の旅の決まりごと「無理をしない」があるので、n氏も心配してくれたのだが。
え、えええええいい、ま、ま、よ!!
結構怖かった。
スキー場のリフトなら乗り慣れてる(怖いもんは怖い)し…!と挑んだら手前に下ろすバーが無かった。雪がないので地面が遠い。写真撮って気を紛らわせつつ、最後の急斜面はほぼ目を閉じてやり過ごした。
観光用のパンフレット?
あまりに天気が良すぎる…フォトショで加工したんか…?
絵として完成されていて、どこを見ても美しかった。日本三景って…すごいんだな…。
そんなに時間がないので、ササッと股のぞきをし(身体が硬くて見えなかったのでとかげで代用)
遠くの神秘的な島を撮り、下りのリフトはぜっっったい無理なのでケーブルカーに合わせて下山。きっと景色はリフト下山の方がきれいだったんだろうな……。
13時半頃、伊根行きの路線バスに乗り込む。暑さと荷物と大はしゃぎの結果だいぶ疲れていたので、寝る気満々で乗り込み実際少しうとうとしかけていたのだが
海が冗談みたいにきれいで眠気が吹っ飛んだ。「嘘でしょ…?」「窓になんかフィルターでもかかってんの…??」と疑うほどのエメラルドグリーンの海。海。海。ガラスのことなど気にもせず写真を撮りまくる。けど走行中のバスなので全然撮れず。天橋立あたりの海の青はとても深い青だったけど、このあたりから緑が混ざってくるのほんとうに綺麗だった……。
結局はしゃいでいるうちに伊根に着く。14時頃。ガラス越しでない海は途方もなくきれいだった。
さて、とりあえず観光案内所併設のごはん屋で遅めの昼ご飯を食べながら、今後の計画について相談していたのだが。
n氏「待って……台湾茶のお店、この週末開いてないかも……(この日は7/1)」
私「エ??」
おはようございます。
— 台湾茶葉専門店 靑竈 chinzao (@chinzao1) 2022年6月27日
伊根は曇り、靑竈開店です。
明日から出張のため数日間休業となります。
本日も美味しい台湾茶とお茶請けを用意して、ご来店をお待ちしています。 pic.twitter.com/DUbods5f8o
n氏「待って待って、帽子をバスに忘れたかも……(まだまだ炎天下)」
私「ええ……」
これは一応前日に気付いたのだが、この日の晩御飯にしようかと話していたお店がお昼のみ営業になっていた。
どうなる、ほぼノープラン伊根旅行。
次の記事に続く。