ぼちぼち観察記録

見た舞台の感想やオススメや自分語り。関西小劇場と推しさんとミュージカル。

観劇オタクが明るい双眼鏡を買うまでの話。

 

「観劇オタクがめちゃめちゃ悩みながら明るさ16の双眼鏡を買ってレミゼ見たら世界が変わった。」

と、たったこれだけで済む話を延々語っています。
おすすめエントリというより、最近どこのアカウントでも双眼鏡の話をしてしまうので一回落ち着くために書いたものです。日記。
全て個人の感想です、感じ方には個人差があります。ご了承下さい。


◆それは七夕に起こった

大阪のレミ通いを始めた7月。七夕。詳細は不明だが、8月の推し現場がなくなるという大事件が起こる。

星に願う七夕にそんな殺生な、と落ち込むわたしの元に残ったものは、真っ白な8月のスケジュール、複数回東京へ行くための交通費、使われなかったチケット代。突然の臨時収入(※全くもって違う)をどう使うか考えた。

候補としては

・家電の新調
・大阪レミを増やす
・博多レミへ行く
・東京で何か見る

このへん。ほとんど観劇関連。でもエンタメの穴は…エンタメで埋めたいので…。

当初は「東京で何か見る」が優勢で(最終的には博多が勝った)8月の公演を調べ始めた頃、twitterを眺めていたら何故か同じタイミングでフォロワー数人が双眼鏡を新調していた。

 

それだ!!!!

 

レミゼのオタク、明るさを求めがち

数日後早速梅田のヨドバシへ。店員さんと話すの苦手なおたくなので、できるだけ調べて行こう!と、参考にさせて頂いたブログがこちら。

 

shioring78.hatenablog.com

shioring78.hatenablog.com

shioring78.hatenablog.com

いつも読ませて頂いているしおりんさんのブログ。
結論からいうとわたしも同じものを買ったし感想もほぼ全部一緒なので、この3つのエントリを読んで頂ければこれ以降のわたしの文章は読まなくて構わないのだけども。めちゃめちゃまとまっていてわかりやすいし。

 

さて、これらのエントリを読んでやっぱり気になったのは「明るさ」
レミゼのオタクは特に明るさを求めがちだな、と思うのですが、その理由は主にこの二つ。

 

1.照明が暗い
とにかくずっと暗い。ちなみに話も暗い。明るいのは結婚式くらい。フランス革命前後のグランドミュージカルってだいたいこんな暗さだと思ってたら、1789とか明るくてびっくりした。地方公演になると「名古屋ちょっと明るい!」「博多暗くなってない?」と照明情報まで出回る。どないやねん。

 

2.バイト探し
アンサンブルキャストが一人で何役もやるのはわかるけど、レミの場合プリシパルキャストもひたすら着替える(除くバルジャン・ジャベール)。それらはバイトと呼ばれ、例えばコゼットは本役の出番までに農婦・客・見物人・失業者・労働者・娼婦と姿を変える。推し俳優がバルジャベ以外ならどの役であろうと、出番を全て追いかけるには暗い照明の更に暗い舞台奥にまで目を配ることになる。

 

わたしも以前からレミを見ながら漠然と「明るい双眼鏡欲しいな~」とは思っていたんですが、まぁ今ので十分見えてるしな、とそこまで調べはせずにいた。


特に気になったのがこの部分。

 

【明るさ数値】 4~9→割と暗い。私はきつかったです。 10~→まあ、耐えられる。 16~→すげぇ。覗いたら戻れなくなった。 25→怖くて覗いてない。

乃木ヲタが良い双眼鏡を買った話 - しおりん日記

  

へー16ってそんなに明るいんだ、手持ちのオペラはどんくらいだろ、12くらい?えーと明るさは(対物レンズ有効径÷倍率)の二乗、これには8×21って書いてるから……

6.8!!?

見えてると思っていた双眼鏡、めちゃめちゃ暗かった。というか、おそらくお手頃に買える一般的な機種はだいたいこのくらいの明るさ。これ、今や懐かしいどりじゃん梅芸(2013年頭)のマチソワ間に目の前のロフトで買ったやつだもんな…この数値に驚愕し、買い替えたい気持ちが強固になる。

 

一体明るさ16ってどんな世界なんだ…一番人気のビクセンのアトレックⅡか…と気になるけども、予算オーバー。せめてレミS席1公演分以下に押さえたい。諭吉さん1.4人ほどを準備しヨドバシの双眼鏡コーナーへ向かう。種類が多すぎて早くも帰りたくなる。

予習とは何だったのか、というくらいわからない。値段と倍率くらいしかわからん。これとこれ何が違うの!?とアタフタしていたら即店員のお兄さんに捕まった。最初こそコミュ障炸裂していたが、欲しいものがある程度決まっている時の店員さんほど頼もしいものはないと気付き、色々相談する。


◆戻れない道(双眼鏡的な意味で)

レンズがコーティングされていてクリアなもの、軽くて持ちやすいもの、ストラップが幅広でしっかりしていて首が楽なもの…。色々おすすめしてもらったけども、とりあえずわたしの頭の中は「明るさ」で占められていた。

予算内だと、明るさ10ちょっとくらいのものが多い。店員さん曰く、明るさというか色味が違うらしい。白がより白に見える的な?(曖昧に聞いてしまってすいません)

予算内の双眼鏡と、手持ちの双眼鏡を覗き比べる。なるほど、確かにちょっと白がはっきり見える気がするな?文字もくっきり、うんうん、明るい店内なのでそこまでピンと来ないところもあるけど、今まで6.8だったんだから10ちょっとでも十分明るい!と自分を説得しながらも出来心で、すぐ隣にあった明るさ16のアトレックⅡを手に取り覗k何これ!??!?!?


明るいかも、なんてものではない。明確に明るい。びっくりしすぎて笑ってしまった。これが…明るさ16…!!!!知らなければよかった、でも知ってしまった。もう戻れない…。

完全に予算オーバーなので、それに近い明るさの他の双眼鏡を手に取r重っっっ!!!

あーそーゆーことね完全に理解した、この明るさでこの軽さ(いうて手持ちのやつより重いけど)ってすごいな、その分値が張るのか(多分)なるほどね??


うーーーーーーーん………双眼鏡に……約2万……

 

Who am I前のバルジャンの如くウロウロしながら悩むオタク。アトレックⅡをじっと見つめていたら、店員さんに「最近この機種を指定で買いに来るお客さんが多いんですよ」と不思議がられる。それ多分、しおりんさんの影響。

2万は高い、でもきっと今後もずっと使うし、今年の観劇予定もすでに埋まって…まで考えてふと気付く。

私の年間観劇数は60ほど。小劇場等で双眼鏡を使わない現場もあるが、それでも約50は使う。20000÷50=400。え?一回400円?

なにそれ、実質タダでは?

そう思った瞬間、足はまっすぐレジへ向かっていた。

 

◆どこから見ても楽しい。

記念すべきニュー双眼鏡デビューの日のレミ感想、双眼鏡の話をしすぎ。

 

 

 

 

本来見えなくていいとこまで見えてるけど、とにかく明るさでの満足度は百点満点。一回でもう元取った!って気持ちになった。

もうあまりにも全部見えるので、あーそうか、世間のレミオタの皆さんはこういう双眼鏡を持ってたんだな!そりゃバイトの位置もマイクオフの口の動きも詳細にレポできるよな!と納得し、試しに取ってみたアンケートがこちら。

 

アレェ!?

普通にびっくりした。レミオタ、双眼鏡の明るさに頼らない猛者だった。つよい。

 

全てにおいて最高!!って思ってしまうので、デメリットなにかあったかなって考えたんですけど

良:ハイアイポイントという機構により、眼鏡かけたままでも見やすい。(今まで眼鏡を押し上げて覗き、裸眼に無理やり度を合わせていて目も頭もすぐ痛くなっていた)
悪:重さがかなり増したので、調子に乗って覗き続けると肩と首が死ぬ。腕も背中も死ぬ。鍛えねば。

 

良:バイトがじゃんじゃん見つかるし、砦の暗がりにいる学生も全部見える。表情まで見える。
悪:バイトや学生を追いかけるのが楽しすぎて、メインキャラそっちのけになりすぎてここぞというポイントを見逃す。アンジョルラスが落ちる瞬間を完全に見逃した(わざとではない)時さすがに自分に対して「嘘でしょ!?」って心の中で言った。

 

良:感想やレポを絵で描くタイプのオタクなので、衣装の模様がよく見えるのめちゃくちゃ助かる。黒髪を結んでいる黒リボンが余裕で見える。白い生地の上の白レースが見える。
悪:見えすぎて描きたいものが増えて手がおいつかない!

という、主に自分に原因のあるデメリットばかり。

 

個人的に特に「よかったな」と思うのが、2階席後方や3階席がこわくなくなったこと。
1階前方席で音を浴びる楽しさや興奮は代え難いものだけど、複数回S席に入れるほど懐に余裕はない。Sで申し込んでも2階席が来ると、最前でない限りやっぱり少し残念だと思ってしまう。(もちろん、2階や3階からの光景の素晴らしさも知ってる)登場人物の多いレミを隅々まで楽しむには、やっぱり1階前方じゃないと駄目じゃないか?と思うことすらあったんですけど、そんな気持ちが今回かなり薄れた。だって、見える。ちょっと覗きっぱなしになりすぎな自覚はあるので、そこは今後バランスよく見たいけど。

新調以降に取ったチケットも、今までならとりあえずS席で!と申し込みがちだったところをAやBも混ぜてバラけさせた。おかげでチケ代もかなり抑えられていて、やはりこの双眼鏡、実質タダ。

 

というわけで、会う人会う人に「明るい双眼鏡いいよ!!」って言いまくっていてそろそろ鬱陶しがられている気がするので、このブログにてわたしの双眼鏡ゴリマ終わり。多分。いやきっと何度もこのエントリを引用する未来が見える。

 いっそレミと同レベルで暗いSPECTERや衣装が白基調だったCOCOONの頃、いやブリーゼ2階(体感めっちゃ遠い)からたった二人を見つめ続けたスリルミーの頃に新調していればよかった…!と思うけどその頃にはお金がなかった!

今回推し舞台が飛ばなければ新調なんかできなかったし、もしできてもこの価格帯を選んでないのでいいタイミングだったなーとは思うのですが、これで最初に推しさんを見れなかったのはやはり悔しいので来年アナスタシアで使いまくってやるからな!!!

 

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こうやって見るとサイズ感の違いやばいですね。
左の双眼鏡、もう6年ほど使っていたのかと思うと愛着も湧くので、今後も小劇場で活躍させていきたい。やっぱコンパクトだし。