ぼちぼち観察記録

見た舞台の感想やオススメや自分語り。関西小劇場と、推しさん。

TRUMPシリーズを見終えた人への静脈注射①~Equalと巌窟少年~

末満健一氏のライフワークであるTRUMPシリーズの最新作、『マリーゴールド』の上演まで一ヶ月を切った今日この頃。日テレプラスさんでの放送や、YouTubeでの上映会『#はじめての繭期』等、公式が本気で繭期を増やしにかかっていると感じます。

TRUMPシリーズ全体の作品紹介やマーケティングのブログは素晴らしいものがすでにたくさんあるので、このエントリは

「今現在見られる(手に入る)TRUMPシリーズを全て見切ってしまって、末満さんの描かれる世界観に魅了されてしまい、もっとこういった作品を見たいと思っている繭期」

の方に向けたものです。ニッチかよ。
というわけで、各TRUMPシリーズのネタバレ、キャスト等を知っている前提で進みます!なにか未見のものがある方はご注意を!

 ※現在でも公式(及び通販サイト)で新品を購入できる、ニコニコチャンネル等の課金で見られるものに限っています。なので過去のピースピット作品を含めることができなくてすいません。

※DVDを買えるページのリンクを貼るので、公式サイトや詳細な上演情報はググってね!

 (Equal・巌窟少年・ステーシーズ・我らジャンヌあたりのおすすめをしたいのですが、いつ書き終わるかわからないので一個ずつで投稿してみます。全部書けたら良いなぁ。)

 

◆Equal

赤×坂版

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ワタナベ版

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- story -

18世紀初頭、ヨーロッパの田舎町。
青年ニコラは肺の病を患っており、もう長い間病床に伏していた。
幼馴染の青年テオは、町の小さな診療所で新米医師として働いていた。
テオが医学を志すようになったのは、幼い頃から病弱だった親友の身を案じてのことだった。
ニコラは、そんな自分がテオの人生にとって重荷になっているのではないかと心情を吐露する。テオは苦悩するニコラのために、かつて実在しながらも失われた学問「錬金術」を蘇らせようと試みる。それは「錬金術」における主要研究とも言える「不老不死」の実現を目指すものであった。
だが、死期の迫るニコラが次第に不可解な行動を見せるようになる。
そして、テオとニコラの運命の七日間がはじまるのだった。

 

イコール|ワタナベエンターテインメント 

 

TRUMPのソフィとウルの関係性にビビッときた貴方におすすめ。君僕僕君を2時間ずっとやってる感じ。二人芝居。病により死期の迫るニコラ、そんなニコラを救おうとするテオ、そして錬金術による「不老不死」…静脈注射というには劇薬すぎるかもしれない…。

作中でキャストが何度も「テオ」と「ニコラ」を交代します。TRUMPのリバースシステムが一本で楽しめる!あまりに入れ替わり過ぎて、一体どちらがどちらだったか混乱しだしてからが本番。

赤坂のサイトも通販も仮チラシのあらすじのままなのでキャラ名が違いますが、本番はニコラとテオ。大筋はどちらもほぼ一緒です。

 

赤×坂版は、おじさんたちによる茶番(いい意味で)で冒頭はギャグが多めですが、一度空気が変わるとそこからは一気に引き込まれる。身に覚えがあるでしょう。TRUMPと同じタイプです。見た目の全く似ていない二人によるリバースの空気もいい。
ちなみに赤星マサノリさんが初演・再演のアレンクラウスです。山浦さんのアレンクラウスの対になるお方。

繭期的余談としては、演出が山浦さんなんです…が、この公演は各地を回っていたので、最終的に2015年の3月まで行われていました。SPECTERと同時期です。各地の劇場へ行っては飛んで帰って来てSPECTERの稽古に参加されていた山浦さん…お疲れ様です…。

 

ワタナベ版はキャストが2パターン。最初からなんだか不穏な空気の漂う耽美なステラ、仲良しで明るい雰囲気がどんどん崩れていくルナ。赤坂版と違って二人の背格好が似ているので、キャストに詳しくないまま見ると混乱必須です。それがまたおすすめでもある。両バージョンセットで5000円。めちゃくちゃお買い得です!
小劇場規模だけどセットがしっかりしているタイプなので、二人の部屋をそっと覗いている錯覚に陥る。

繭期関係あるようでない余談なんですけど、ステラverに出演している三上真史氏、何度か舞台で拝見してるけどどれでも全部生き残っちゃうし、一回不老不死になってる(※るフェア)ので、いつかクラウスやってくれないかな…って勝手に思っています。園芸王子なのでクラナッハでも見たい。何の話や。

 

あと「しずかとユキ」版がありました。

shizukato-yuki | 公演詳細情報

絵面のインパクからしてすごいのだけど、行けなかったんだよな…!行った人の感想をいくつか読んだけどゾッとした。そう来るか、と。DVDは出てないっぽい…?

 

見終わったあとで。好きな俳優さん2人を脳内キャスティングして遊ぶのがとても楽しいので是非やってみてください。

 

◆巌窟少年

 7net.omni7.jp

STORY

魔女狩りの時代、迫害された魔女たちの棲み家だったとウワサされる"巌窟(がんくつ)”と呼ばれる洞窟内の住居区。

そこで共同生活をすることになった"ワケあり”少年たち。彼らは衝突し、融和し、誓い、裏切り合いながら時を共にする。

そして、閉ざされた青春のひと時は、穏やかに崩壊していく・・・。

 

 
よく誤字られるのですが、「巌窟」少年です。「岩窟」ではない。
TRUMPのラファエロとアンジェリコの関係性にビビッときた貴方におすすめ。特に「その目が嫌いなんだ」あたり。
ラファエロとアンジェリコみたいな二人を中心にした、洞窟に住む少年たちによるライチ光クラブみたいな話です。

繭期の皆さんには必修単位みたいなものでして、

2年前、NU版TRUMP公演後の末満さんのこのツイートにより、巌窟のDVDがしばらく在庫切れになるという事件が起こる。(※今後Cocoonを演る時は別のプロットを使うそうです。)わたしも一回買い損ねました。何度も在庫切れを起こしているけど、定期的に補充されるようなのでもし在庫切れ表記があれば入荷希望のメールを出そう!

末満さん、ひとつのコミュニティを作り上げてぶっ壊すのうまいよねー!!って感じ。ちなみに燃えませんが人は死ぬ。閉塞的な空間でに子どもばかりで集まっていて、どうしようもならない息苦しさが繭期の雰囲気に近い。見ているこちらもちょっと息苦しくなる。でも彼らはヴァンプではないし、それらは繭期の症状ではないところがしんどい…。

SPECTERを上演した劇団Patchの第2回公演なんですが、登場人物は10人。うち8人が共通の出演者なので、SPECTERとの違いを楽しむのもおすすめ。みんなちょっと若い。

繭期的余談は上の末満さんのツイートが全てのような気もしますが、ノームとルルの立ち位置が似ていて既視感がすごい。というか、井上くんがこういうワケありの少年役がめちゃめちゃ似合う…って思った。

トーリとガフという少年二人がラファエロとアンジェリコにあたるのですが、どちらがどちらなのかは個人で自由に感じ取っていいんじゃないかな…と思っている。NU版を経た上で見たのと、トーリの眼鏡のイメージでわたしは途中で印象が逆転した。途中からTからRになる感じ。

ニコニコチャンネルに戯曲が掲載されているので、そちらもどうぞ。一部、本編では無くなったシーンもあります。

末満さんの言う「残っているはずの匂い」、めちゃくちゃ感じられると思うので、是非。