ぼちぼち観察記録

見た舞台の感想やオススメや自分語り。関西小劇場と推しさんとミュージカル。

原作読んでからレミゼ見に行ったらとても楽しかった話

発表がいきなり過ぎて、昼休み中スマホにかじりつくことになった。
いやいや、さすがに三浦くんは予想外だわ!!あと伊礼さんのジャベは確かに見たかったけど早いな!?!っていうかみんなでテニスしようか??

 

第一次というからには第二次発表もあるだろうけど、とりあえず推しのレミゼ出演が決まった皆様おめでとうございます!
わたしは2015からレミゼを見始めて去年本格的に沼にドボンした超新参なんだけども、その沼落ちまでの経緯を無駄に記録している(twitterで漫画読む実況とかしてたから)ので折角だからまとめときます。レミゼ予習しようとしてる人の参考になるかは謎。

ミュージカル見る→よくわからんかったので2012年の映画見る→もうちょい理解したくて原作読む→みんなにすすめられたのでコミカライズ読む、の順で見ましたが、手っ取り早いのは映画だしとっつきやすいのはコミカライズだと思います。

 

原作読んでからレミゼ見に行ったらとても楽しかった話

これはわたしが2017年6月のレミゼ30周年帝劇スペシャルウィークから9月大阪公演の約3ヶ月の間に、じわじわとクラスタに包囲されながらレミゼ沼に片足を浸けていった記録です。原作に手を出すまでの経緯と沼落ちが完成するまで。
 

わたしが2015年にレミゼ見ようと思ったきっかけや、今年帝劇まで遠征した理由とかは6月の感想に書いてあるんですけど、

yhforestmk.hateblo.jp 

でも今回アンジョを注視してたせいで、学生たちの仲の良さとか関係性が見えちゃってもーーダメだった…めちゃめちゃ泣けた…。でもやっぱり誰が誰かは曖昧なので、大阪公演見るまでにちゃんと学生たちのこと勉強しようって決心しました。

何はともあれ相葉アンジョルラス。『レ・ミゼラブル』6/13マチネ - ぼちぼち観察記録

 

余談。 帰りの新幹線とか通勤中にABC友の会のことを調べていて「うわぁ…沼だ…」って思った。夢や希望や信念を持った若者たちが打ち砕かれていくの大好き(白虎隊とか新選組とか)なので…。相葉アンジョの感想を検索した時にやたら見かけた「天使」「大理石」の意味がわかってめっちゃ笑った。原作まで気になってしまったやないか。っていうか全体的に学生萌えは原作に詰まってるんですねなるほど。

何はともあれ相葉アンジョルラス。『レ・ミゼラブル』6/13マチネ - ぼちぼち観察記録

このへん、フラグにもほどがある。いや勉強しようとは確かに思ってたけどね!
改めて思い返しても、相葉アンジョへの世間の感想が『大理石』ってどういうこと?っていう疑問が原作読もうと思った最初のきっかけです。ありがとう相葉アンジョルラス…100%貴方のせいだわこの沼…。

 

上半期大本命舞台だった花髑髏も終わって感想書いたり落書きもして、心に余裕ができた頃にふと、フォロワーさんにレミゼクラスタが何人かいることに気付く。まだ帝劇公演中だったため、毎日のレポがRTされてくる。「へぇ~そのキャラそんなことしてたんだ気付かなかった、大阪でちゃんと見よう」というストックがどんどん溜まっていったのだが、その中でよく見かける名前にも気付く。以前買ったレミゼ考察本にも頭から登場し、どうやら学生クラスタに大人気だが、あまりにピンと来ないその名。

グランテール is 誰

いや、ほんまに誰……??って思ってパンフを見返しても思い出せるはずもなく、とりあえず舞台ではずっと酒瓶持ってるよという雑な情報をつかむ。映画にもちゃんといると聞いて映画を見直す。

おっ…お前かー!アンジョルラスに意味深な視線を投げまくって何故か死ぬ時に唐突に出て来るお前か!!!ほんま誰やねんこれ!

 

そうして原作に対する疑問がまたひとつ増えたところで、TLにこんな質問を投げてみた。

 めっちゃ色々とオススメ返ってきたよね!

岩波版(豊島訳)は少し読みづらいけど青空文庫にある(=無料で読める・検索機能がある)し、本だと挿絵が収録されている

新潮版(佐藤訳)は普通に読みやすい。価格的にもお手頃だしどこでも買える。

 

www.squibbon.net

等々。ある一シーンを抜粋して訳の比較を作ってる方もいて、なるほどな~とぽちぽち気軽にふぁぼりながら気付く、レミゼ、めっちゃ沼だな?

 

すぐに読み始められるという点で青空文庫の岩波版をチョイス。読めそうなら本で買おうと思ってたはずなんですが、通勤中に読むのがあまりに楽で気づいたら第一部「ファンテーヌ」を読み終える。これ、いけるわ…。
ちなみにレミゼ名物の膨大な余談については、南総里見八犬伝を読んだ時と同じにおいがしてこれは飛ばして良いと感じたので、色々かっ飛ばしました。おかげでさくっと読み終えたので正解だった。もうちょい当時の時代背景やフランス史に詳しくなったら再チャレンジしたいですね…。

そうそう、わたし日本史は好きなんですけど世界史は苦手分野で、フランス革命の知識がほぼ0なんですね。ナポレオンは存在は知ってるけど何をした人かわかっていないし、ロベスピエールって誰やねんって今でも思っている。とりあえずトップがごろごろ変わる大変な時代だったんだな…幕末の動乱がずっと続いちゃった感じかな…というノリで読み切った。でもおかげで興味は湧いてきたので、ベルばら読んでみたいしスカピン見に行ったし1789も行く。何事もきっかけって大事だ…。

 

そんなわけで、6月末頃に読み始めて

 

帝劇千穐楽を待たずして読み終わった。このツイートに色々感想をくっつけています。

いやー…おもしろかった…。臨場感がすごい。やっぱり名作って名作なんだな…っていうボキャ貧な感想しか出てこないんですけど、面白かったです。

(2015年に舞台見たあとすぐ映画を見たのに、どうして原作までは気にかけなかったんだろう…って思って当時のツイログを漁ってみたらば。8/20に観劇して、8/21に映画を見て、8/22に推しさんの結婚発表があった。全部吹っ飛んでたわしょうがないわ。浮かれまくってたもんねあの頃。)

原作を読んで、いっぱい謎がとけた。ファンテーヌの恋人が何でいなくなったのかとか(これ理由が酷すぎて逆にすごい)、バルジャンが工場長になるまでの経緯とか、マリウスたち『学生』の立ち位置とか、マリウスとエポニーヌの関係(何故かずっと幼馴染だと思ってたんですよ)とか、グランテールめっちゃ重要人物やん!ってこととか。いやぁ、久々に公式が最大手っていう単語がよぎった。めちゃめちゃ好きじゃないかアンジョーラのこと。二人の最期がドラマチック過ぎる…ちょっとズルい…。

 

原作の興奮冷めやらぬまま、漫画版を購入。

gekkansunday.net

これもまーーすごかった…単純に絵が好みだし構成力がとんでもない…。

ここのツイにリプで感想を繋げてます。漫画買ったよっていうだけのツイに見知らぬ人からのふぁぼが10以上ついてるあたり、完全に囲まれてるのがよくわかる。(この時点でのレミゼ関連フォロワーさんは2、3人)

ほぼ原作通り、時々エピソードを丸っとかっ飛ばしているけどすごく丁寧になぞっていて、多分漫画単体で読んでもめちゃくちゃおもしろい。コミカライズとしてあまりに素晴らしい。漫画って読み慣れてる媒体だから余計かもしれないけど、モノローグとか表情とかが一番伝わってくるのでキャラクターたちへの愛着がわきまくる。どのキャラも好きになる。

あと漫画版アンジョーラ(豊島版準拠なのでアンジョルラスではない)のビジュアルの美しさにやられたところはありますね。ついていきたいし守りたくなるわこの天使。

Amazonで買おうと思ったんだけど、作者さんの支援になればな~と小学館の公式から買った。

 

原作読んだ漫画読んだ、考察やファンイラスト、帝劇レポを見直したりしてさぁ大阪公演への準備は万端!……というには少し早く、大阪までの1ヶ月は博多レポを読んだりしてすごしました。他の舞台も見てたけど。

そして9月になり。

ようやく!
この日は母親と一緒で、わたしが見たかったキャストを選んで、2階の前方から観劇。ここから感想を繋げてますが、開幕数分でいっぱい気付くところがあった。というか、

アンサンブルという概念が頭から消えた。

わたしは普段あまりグランドミュージカルを見ないけども、アンサンブルという役割は勿論知っている。殺陣舞台だと、戦ったり斬られたり何役もやって大変そうな人。「役名のないキャスト」というイメージ。これ自体は間違ってはいないと思うのだけど、レミゼは全員に役名がある。出番が一瞬であっても、パンフやキャストボードには役名が書いてある。これがずっと謎だった。
後半出ずっぱりな学生たちはともかく、序盤で出番の終わる司祭・工場長や、ファクトリーガール…それ役名にする意味ある…?兼役でいいんじゃないの…?っていうか女(若い娼婦)や女(宿屋の女房)はわかるけど女(鳩)って何!?(テナルディエの宿屋の鳩の歌詞のとこで出てくる子)(これは最近まで知らなかった)と、パンフを見返す度に首をひねっていた。

でも原作を読んでばっちり予習したら、全てに意味があった。仮釈放されたバルジャンに出会う少年のこと、工場でファンテーヌに意地悪をする女性のこと、馬車の下敷きになっている男のこと、その他諸々。うわーーわかる!進◯ゼミでやったとこだ!!ってテンション上がったし、細かいネタがわかって楽しかった。

こうしてわたしの中でレミゼの登場キャラクターは十人ほどから一気に数十人にまで増えた(実際何人になるんだろう…)。みんなあの時代のフランスを生きていて、名前のない人はいない。みんな懸命に生きている。プリンシパルキャストが他の役(バイトっていう言い回し好きです)で出ているのを探すのも楽しくて、一体舞台のどこを見ればいいのかわからなくなった。キョロキョロしてた。

 

でもやっぱり学生を贔屓に見てしまうので、こんな一覧を作った。誰がどこにいるか全然わからなかったバリケードもこれで安心!…と見分けられるようになってようやく気付く、グランテールの一人だけ違う行動。一人戦わず、酒を飲み、ガブの死をゆっくりと悼み、バリケードの向こうへと消えるアンジョルラスに手を伸ばす。えっ…えぇ……こんなことしてたのこの人………ってリアルに頭を抱えた。終わってから母親にその話をしたら「そんなん見てへんわ」って言われたけどそりゃそうだ。

学生がわかるようになった。アンサンブルキャストの良さを知った。そうなったら、

相葉アンジョルラスがどーーーーーしてももっかい見たい!!!!

帝劇も今回の大阪も二階だったので、一階で音を浴びたいという気持ちもあった。あと、この段階ではまだ見ていなかった内藤マリウスを見たくなった。相葉アンジョ内藤マリの日はまだある。ぴあを見たら見切れ席が売っている。もう二回見てるから多少見えないとこあってもいいか、と震える手で(かなりの出費であることには違いない)増やしたら、9列目のほぼ最下手。えっ近くない!?!?オケピで5列くらい潰れるよね!?って混乱しながら当日席に着く。

めちゃくちゃ近い!!!!!!

見に行ってる人には伝わると思うんですけど、捕虜になったジャベをバルジャンが逃がすシーン、あれが、めちゃくちゃ、目の前。やばい。
ミュザンで語り合う学生たちのガヤガヤした声が聞こえる。アンジョルラスの演説の合間に「そうだ!」とか相槌うってるの全部わかる。あとこの席、ファンテーヌを看取るバルジャンの顔が…見える…!!!!

確かに見えないところは多々あったんですけど、もうレミゼの世界にどっぷり浸かりました。みんなフランスを生きてる。精一杯生きて死んでいく。それを目の前で見た。
その日の細々した感想はこちらのツイのリプで。

 

この日に一階席が取れなかったら、もしくはもっと後方の端だったなら何かが違ったかも知れないけど、あまりに拗らせる席だったのでこれにてわたしのレミゼ沼は完成しました。この後に推し劇団である劇団Patchの本公演が始まったことで名古屋には飛べなかったんだけど、なくなってしまう前に中日劇場行っとけばよかったな…。

 

そこからはたまに落書きしたり、テレビでミュージカル特集があると録画してリピったり、映画見直しまくったりとレミロスを抱えていたのですが、2019年のキャストにまた若手が来たらこれは大変だ!ととりあえず専用アカウントを作って心の準備はしていたのですけど、それでもやっぱり三浦くんはびっくりだわ!!!(最初に戻る)

10年後くらいに東啓介さんをアンジョで、近いうちに田村芽実さんと豊原江理佳さんをエポニーヌで、個人的な趣味としてどこかに大山真志さんを(今の体型ならグランテールがいい……)、とか若手俳優おたくにありがちなレミゼキャスト妄想はしていたけども、その全てを飛び越えていく三浦くん。すごい。テニミュで拝見していますが確かにすごかった。神の創りしマスターピース

あとまぁ何より、戻ってくるのはええな理生さん!!昔は俺も戦ったの説得力がピカイチだわ!昔じゃないけど!いやもうめちゃくちゃ楽しみです。

まだ第二次発表もあるし、そもそも公演まで丸一年!一年後まで生きる活力をもらえるのほんとありがたい。貯金しないと…仕事頑張ろう…。

 

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沼完成記念日のキャストボード。ブレブレやんけ。
相葉アンジョルラスと内藤マリウスの続投がとにかく嬉しいです。