ぼちぼち観察記録

見た舞台の感想やオススメや自分語り。関西小劇場と、推しさん。

『メンフィス』を見に行く。

ハッカドゥー!!!

メンフィス再演の幕が上がる。私のまだまだ短い観劇人生の中で、再演を心待ちにしていた作品の一つである。

新幹線が暇なので、思い出話をします。

 

 初演の製作が発表されたのは2014年6月。舞台『オーシャンズ11』を見て、推し推し始めた矢先だ。

元々組!からの10年来のにわかファンではあったのだけど、彼の出る舞台にあまり興味がわかず(海外作品を敬遠していた)ずっと見ずにいたのだが、オーシャンズは何といっても局長と副長の共演。これは見るっきゃないなと軽い気持ちでいたら、踊る姿を見た瞬間マジで燃える太陽の矢が胸に飛び込んだ。(マリウス、君の気持ちがよくわかった。)

推し舞台はそのほとんどがDVD化されていない。今まで逃した魚があまりにも大きかったことに気付いた私は、食わず嫌いはやめて今後彼の出る作品は全て見ようと決めた。そんな頃に発表された『メンフィス』(次作品はLost Memory Theaterだったけど。)ブラックミュージックを愛する白人のラジオDJが、黒人の歌姫と恋に落ちる話。

 

いやもう、ぜんっっっぜん興味がなかったんですわ。申し訳ないくらいに。

 

 大阪公演がある・原作を知ってる2.5作品・日本が舞台の時代劇(できればバリバリの殺陣!)・キャストの半分を知っている、が当時の私の見る作品を選ぶ基準で、どれにも当てはまらなかったんですよメンフィス。オーシャンズは例外で。

幸い別のイベント予定が公演期間と被っていたので、とりあえず一公演を取った。DVDにならないならもう一回見とくか?とあまり乗り気でないままその前日のチケットも増やす。内容には興味が湧かないしキャストも推しさん以外はジェロさんしかわからない。評判を聞いても、私はこれでいいのか??という疑問がずっと心の底にへばりついていた。のだが。

終演後、「ヒューイ…可愛い…可愛い…ほんま可愛い…」と繰り返すだけのポンコツと化し、一緒に見てくれた友人は「おもしろいから、何回可愛いっていうかをカウントする野鳥の会やってた」らしい。ごめんな…。ちなみに彼女は花髑髏感想にも出てきた早乙女太一さん推しの友人で、「推し推し、共演しないかなぁ…新感線で…」という話はこの時にしていた。可愛い発言カウントをされながら。

 休憩中に二階後方に空席を見つけては「こんなに素晴らしい推しを全世界に見てもらえてないなんて…!!」とありがちな絶望をしたりしていたのだけど、ホテルに帰ってからいやいやこれはあと一回では足りない、っていうか何回でも見たい!!空席は自分で埋めればいい!!とその場で博多千秋楽のチケットを取った。東京滞在は仕事の関係上延ばせなかったので。

 

メンフィスを見て、人生で初めてブロードウェイに行きたいと思った。洋楽にも興味をもったことがなかったのに、英語の曲を聞くようになった。原曲の歌詞を調べてみて、訳詞という仕事の素晴らしさを知った。翻訳ミュージカルのおもしろさを知った。

人種差別というものに、学生ぶりに触れた。それらについてめちゃくちゃ考えた。身近な差別問題にも敏感になって、ちょっとしんどくなった時期もあった。

アンサンブルさんたちの名前や顔を覚えた。他のミュージカルのフライヤーに知ってる名前を見つけるのが楽しくなった。敬遠していた海外ミュージカルを見るようになった。あれだけ推しさんが原点としているRENTだって、きっとメンフィスに出会わなければ見なかった。

 

キャスト、音楽、衣装、セット。メンフィスの何もかもが好きで、再演がもしあるなら全てそのままでと願っていたのだけど、さすがにそううまくはいかない。それでも、メイン二人を始め続投キャストもいて、しかも演出:山本耕史!!!推しさんを更に大好きになった作品の再演の演出が推しさん!嬉しい!

彼の演出はまだ見たことがないけれど、前の『髑髏城の七人』で360度回転する客席、という機構に興味津々だった彼の作り出すものがどうなっているのか、単純に楽しみだ。

 

いつも感想ブログを書く時は、始めにどういった経緯でその作品を見たのかを毎回記録しているのだが、今回はさすがに長くなりそうだったのでこうして先に一つ記事を作ってみた。こんなに思い入れのある作品の再演は初めてなので、少しこわいところもある。もしかしたら、初演が好きすぎて今回の観劇後の私はしょんぼりしているのかもしれない。それも含めて、『再演』だ。

 

初日の開演まであと、3時間半。

 


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初演で買ったメンフィストートバッグ、それ以来わたしの観劇バッグになっているのだけどそろそろくたびれてしまったので、今回もあったらいいなぁ。