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ぼちぼち観察記録

見た舞台の感想やオススメや自分語り。

『髑髏城の七人season花』がなんかすごかった。

ネタバレ配慮してませんのでご注意下さい。ほとんど蘭兵衛の話しかしていない。
とりあえず一度見た感想なので、大楽後に追記するかもしれないです。

めっちゃ長い。

 

去年9月の『マハゴニー市の興亡』より約半年ぶりの推し舞台、『髑髏城の七人season花』見てきました。
出演発表自体は去年6月末だったから、1年近く楽しみにしてたのか…。

発表された時に耕史さんは絶対に天魔王役だと思っていて、「15年くらい前なら蘭兵衛役も有り得たんだろうなぁ見たかったな推しの蘭兵衛~!絶対美しかったよな~!でも前回の天魔王は森山未來君、今まで耕史さんが演った役を未來君が演じる(RENTのマークやヘドウィグ)ことがあったからその逆はアツいな!あと舞台でああいうぶっ飛んだ悪役見たことないから楽しみだな!」とか考えていたら、数カ月後に蘭兵衛役だとわかり驚きのあまり食べたばかりの昼ご飯を吐きそうになり、口と腹を押さえながら「この臓器売ったら全通できるのでは???」とか頭によぎったのが遠い昔のようです。売ってません。

 

4/7公演を観劇。髑髏城知識は数年前に友人にアオドクロのDVDを借りたのと、前日にざっくりとワカドクロを見直していったくらいです。いつか全部見たいけども、あの演出は何年版オマージュだよ!とかそういう解説があれば今度行くまでに勉強しときたい。
他の新感線作品はDVDで蛮幽鬼を。生で見たのが蒼の乱(ゲキシネも見た)WOWOWで色々やってたから適当に録ってまだ見てないのがいくつか。

◆大人な蘭兵衛

登場の仕方がかっこいいわ、いきなり口上を述べるわでちょっと笑っちゃったんですけど、でも総じて「落ち着いてるなぁ」って思った。太夫とも夫婦みたいだし、無界の里の管理もちゃんとしてそう。決めた掟に厳しそう。でもきっと女子衆には優しくて、里に来た女はみんな一度は蘭兵衛に惚れて、でも太夫とのやりとりを見て察して諦めてそう…。そういう想像のできる大人蘭兵衛。
数珠が殿の骨だという設定がなくなっているから、見た目からしてそこまで殿に執着してるイメージがないんですよね。特に一幕。殿が死んだことを悲しんでいるけれど、ちゃんと今を生きている。時折見せる淋しげな表情で、あぁこの人昔なんかあったんだなぁって思える感じ。

だからこそ後半落ちていくのが最高なんですけどね!

花蘭兵衛は「責任感」がめちゃくちゃ強い。天魔王の火傷や足は本能寺で負った傷だと聞いた時や「(天魔王を名乗って殿の無念を晴らすのは)あなたの仕事だ」って言われた時が一番ぐらぐらしてる。殿の傍で看取れなかったのが一緒に死ねなかったのが何よりの後悔。でももうそれは叶わないから諦めていたのに、仮面を渡されて殿と一緒に戦ってくれとか言われたらそりゃ落ちるよな…落ちるというか戻っただけって感じもするけど。

パンフの成河さんのコメントに夢見酒の口移しシーンの是非について少し書かれていたけど、確かに無理やり飲まされなくてももう蘭兵衛の意志は固まってたような気がする。あれは最後のひと押し。
ただ、夢見酒自体の説明があっさりで口移しも仮面で半分くらい隠れて一瞬だったせいで、口移しっていうかただキスしただけみたいになってて笑った…これで大楽までに口移しが長くなってたらどうしよう…無くなる可能性もあるよなぁ…

口説きながら殺陣するところで天魔王が蘭兵衛の足を切って「これで俺と同じだなぁ」って感じのことを言うのが正直めちゃくちゃ萌えだったんですけど、これ初日にはなかったって聞いてびっくり。新感線はよく追加演出するとは聞いてたけどこういうことか。そのあと蘭兵衛ずっと足引きずってたから動きづらくはなってたけど、内心ちょっと嬉しかったんじゃないかな…。

無界の里襲撃が『狸穴二郎右衛門の首を取るため』で、蘭兵衛からの提案だったのは良かった。その為に自分で作った里をぶっ壊していく冷酷さで、「あぁほんとに森蘭丸なんだな…あの信長に仕えてた人なんだな…この人マジで正気だわ説得とか無理なやつだわ」って実感したので。

最期はワカと同じく太夫に撃たれるわけだけど、お前あんだけ裏切っておいて最期だけ極楽行こうだなんて(極楽太夫の名前の由来)甘いぞ!?ってちょっと思ってしまった。でも里を襲ったのは「蘭丸」で、その蘭丸は太夫たちが来る直前に天魔王に殺されたようなものだから(騙されてたことに気付いて絶望しながら倒れる姿の美しいことよ…)極楽へ行ったのは蘭兵衛で、殿の待つ元へ行ったのは蘭丸かな。信長絶対極楽には居ないもんな。
夫婦のような太夫との関係と、最期の蘭兵衛が両手を広げて笑うもんだから「おいで」って言うかと思った。そんなことはなかった。

 

美しい殺陣もビジュアルも、最高!!さすが見たいものを見せてくれる!!って感じではあるんですけど、予想の範疇ではあった気がする。今まで耕史さんがやってきた時代劇の数々を総合して、きっとこういう蘭兵衛になるんだろうなっていう想像を越えてはいない。演出も変わってるようだし殺陣もまだまだ進化する(相手にめっちゃ合わせてるように見えた)だろうから、千秋楽までにどれほど進化していくかが楽しみです。次行くの前楽だけど…もっと行きたかった…。

◆他あれこれ

小栗捨之介めっちゃ足きれい…。フンチラとかいうレベルでない角度で見えてたけどいいのかこれって思った(めっちゃ見てた)。舞台では初見だったけどすらっとしていて、舞台映えするなぁ。ワカの時のあれこれは伝聞でしか知らないのでリベンジという点はよくわからないけど、THE少年漫画の主人公って感じで好き。

何気にタイミングがなくて初見だった成河さんだけど、ほんとなんで花は歌わないの!?成河天魔王と山本蘭兵衛で闇が広がる的なデュエットをしてほしかったぞ!?
…という願望はさておき、蘭丸を兄者と呼ぶ弟系天魔王めっちゃかわいかった…ハイトーンの笑い声も、片足引きずりながらぴょんぴょん跳ね回るのも良かった…。あの天魔王のキャラは成河さんが耕史さんになついてるとこからできたというので、中島かずきさんGJ過ぎるしほんと耕史さんとミュージカルで共演してほしい…

 ちっちゃい沙霧とでっかい兵庫が並んだ時の図が可愛い!沙霧は三五と髑髏城ウロウロしてる時も可愛くて、二次元の少女っぽい。後ろ回し蹴りがとてもきれいだった…強い沙霧いいなぁ。青木兵庫は思った以上に大型犬だった。

古田贋鉄斎はもう存在がずる過ぎる…あの見た目で声はめちゃくちゃイケボ、刀に村正はともかく大典太光世をチョイスするには一般的にはマイナーだろうから、あれはとうらぶネタでいいのかな?
蘭兵衛の最期のシーンの時に横で大量の刀をスタンバってて笑いが起きてて、「おもしろいけどあと3秒待って!!?」って思った。100人斬りのシーンあまりにシュール…足元があまり見えなくてしばらく何でそんなヌメヌメ動いてるのかわからなかったけど、ローラーブレード見えた瞬間に「佐藤アツヒロ呼んでこいよ!!」って心で叫んだ(そういう問題でもない)

蘭兵衛との出会いがめちゃくちゃ気になる太夫だけど、武装姿があまりにも将門御前…めっちゃ青い…元の名前が竜胆だからかなぁ。武装した女子衆のタスキが蛍光色だったりして何でその色!?って思うとこもちらほら。そういえば蘭兵衛の浅葱の衣装は写真だと鮮やかだけど実際に見るとそこまで浮いてはなかった。

そういえば思ったよりセットが簡素でびっくりした。動かさなくていいからもっと豪華絢爛な無界の里や、めっちゃギラギラした髑髏城が出来上がるんだと思ってたので。セットは今後も共通なのかな毎回新しいの作るのかな…。上手に伸びる階段のとこと下手への階段セットが真ん中で繋がってたのめっちゃテンション上がった。あれヒーローショーのセットだわ。

本水を使った演出は壮大だったけど、ラストの荒野は手前の池の位置が低すぎていいシーンが結構見えなかった。普通に悔しい。極限まで壁を開けるとあんなに広くなるんだな…ラストシーン、前列では兵庫・太夫と捨之介・沙霧を同時に見ることができなくてキョロキョロしてしまった。

すごいと評判のカーテンコールはすごかったです。アニメのEDみたいだった…蘭兵衛美しかったわ…。そのあと普通のカテコもあったけど、耕史さん一瞬だけ素に戻ってニコって笑うからヒエエって変な声が出かけた。

IHIステージアラウンド東京について

これについてはすでにかなりの詳細レポが出回ってるので、わたし個人の印象を。
アトラクションだと聞いてはいたけど、ユニバのターミネーターみたいだなって思いました。無機質な廊下を通った先に広がる、半円状のやっぱり無機質な舞台。そこに映される映像。あまりに普通に舞台上(客席と一体化してて回る部分)を歩いて客席に向かうし薄暗いので、何だこれバクステツアー??ってびびっていた。

三半規管激弱で、通勤電車でもスマホ触ったら酔うレベルのわたしですが回るのは全然問題なかった…席がドセンターだったのもあるかもしれんけど。映る映像はゲームのローディング画面のようなものなので見なくてもそこまで問題なし。髑髏城を進んでいく演出のとこはおもしろかったしわかりやすかった。

今回5列目センターっていう座席表で見るとめっちゃ良さげな席だったんですけど(推しFCはいつも素敵な席をくれる)、実際座ってみると舞台前方がほぼ見えず。沙霧の重心低いアクションとか見えんかった…。壁が動くことでサイドは見切れも発生するだろうから、一番見やすい席ってどこなんだろう。

そして、これ舞台か?って言われるとやっぱアトラクションだよなと。あとヒーローショー。もっと有効な使い方がまだまだありそうなので、今後の演出の進化に期待。

 

新感線作品は円盤になるしゲキシネもやるだろうし(耕史さんの出る舞台は9割5分円盤にならない)、遠征してまで何回も行かなくていいかなって思ったこともあったんですけど、やっぱ回るのは映像で見てもわからないだろうから行ってよかったです。

 

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蘭兵衛が夢見酒飲まされた後に玉座で殿の仮面を愛おしそうに撫でる姿があまりに美しくて素晴らしくて、手前の天魔王と沙霧の攻防そっちのけでそちらを見てしまった…でも自分の好きなところを注視できるのが生観劇のいいとこだ…収録されるかわからんしな、こういう後ろのシーン。

 

当日の折込にメンフィス再演のフライヤーが入っていて、「無界屋蘭兵衛役」って注釈入ってるのがあまりに雰囲気が違っておもしろかったんですけど、でも今回初めて舞台の耕史さんを見た人がメンフィス見たら150%落ちると思うから是非来て欲しいと思いました。メンフィスもよろしくね!